良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

『コアラ課長』(2005)なんじゃこりゃあ!コアラ課長って、蟹・烏賊に続きコアラってなんだい?

 そのうち「きつねアイドル(アホな男どもを手玉に取る)」「ハムスター板前(豆料理の権威)」「かりんとう裁判官(判決は懲役かりんとう12年およびお粥三年みたいな)」とか公開しそうですね。みたくねーなあ。  河崎実監督作品で、『かにゴールキーパー』『いかレスラー』と並ぶ動物着ぐるみモノと呼ぶしかないようなモノのうちの一本。ゲテモノ趣味を楽しもうというノリなのでしょうか?中途半端で笑いもないし、良い物を作ろうという誠実さも全く感じません。  韓国キムチを仕入れる漬物会社のサラリーマンとして普通に生活しているコアラ課長(しかも彼には田村という苗字まで付いています)には笑えます。最初だけこういった不条理な感覚を楽しめる箇所もあるのですが、あとのほうは訳の分からないカンフー対決(韓国人だからテコンドーだろうか?)に萎えてしまう。奥さんの名前が「ゆかり」というのはコアラの好物のユーカリから採っているんでしょうね。  DVについてのエピソードを挿入するなど意味不明な箇所があり、しかも最後は殺し合いをする相手とともに朝日を見て、すべてを水に流してしまうという話の流れの持って行き方は訳が分からなくなります。  出演者は結構ゴージャスで、黒田アーサー西城秀樹、そして中川翔子などが脇役やカメオ出演していて、楽しませてくれます。しょこたんはカエル店長やコアラ課長とローソンで遭遇します。彼らと遭遇しても、あまり驚かないのは彼女のキャラも影響しているのでしょうか。  見ていて、あれこれまったく他の事を考えてしまうほど、この作品はその画面を見るものの目を惹き付けることの出来ないほどの代物であり、このようなものは映像作品とも言えないのではないかと思います。他人の時間を拘束するのであれば、それなりのものを作る義務は最低限あるはずである。  良い物を作ろうとしてコケるのは仕方ない。しかしはじめから狙っていてコケるのはあざとい。しかもみんながわかるようにやっている。茶化すのは勝手だが、そういうのは内輪の上映会でやって欲しい。こういったものを映画館の番組として堂々と上映している人々のセンスも疑われるところだ。  最初の30分間を過ぎたところで集中して見ることを断念しました。それでも最後まで付き合いました。ほとんど印象に残っていない。『アダムス・ファミリー』より酷いですね。  損保24のCMでコアラが「♪~見直そう!見直そおお~♪」というのがありますが、あのCMを見るたびにこのアホな映画を思い出してしまいます。   総合評価 25点 コアラ課長
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