良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『生きものの記録』(1955)原水爆よりも根深いのは老いと次世代に追い抜かれる恐怖では。

黒澤明監督作品で今でも有名な作品と言えば、『七人の侍』『椿三十郎』『用心棒』『影武者』などの時代劇であったり、社会派作品でも『生きる』『天国と地獄』などであり、これらについて語られることが多いようです。 代表作となった『七人の侍』が大ヒット…

『ガールズ&パンツァー劇場版』(2015)世界の乙女の嗜みは華道、茶道、戦車道!

2012年に放送されていたテレビアニメが大ヒットした『ガールズ&パンツァー』、通称“ガルパン”の劇場版が三年越しで昨年公開され、こちらもかなり評判が高かったのですが、時間の都合が合わず、ようやくDVDでの鑑賞となりました。 ほぼ現実世界での出来事を描…

『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970)南海海鮮三種盛りの出来栄えは?

この映画『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』のタイトルを映画館やレンタル屋さんで見たら、子供連れ以外は見向きもしないでしょう。 ゲゾラ…。イカ!?スルメかよ?じつはカミナリイカ。 ガニメ…。カニ!?ズワイかタラバか?じつはカルイシガ二。…

『ゴースト・バスターズ』(1984)脳天気なテーマ曲と暴れる“いつもふわふわ”マシュマロマン!

さまざまな作品がリメイクされてきましたが、まさか1980年代に大ヒットしたSFコメディ『ゴースト・バスターズ』までが30年以上の時を経て、新たに映画化されるときが来るとは思いませんでした。 今回のリメイク版では理系女子たちを主役に添えてやるようです…

『北京原人の逆襲』(1977)キングコングの便乗映画だったが、本家ギラーミンより楽しかった!

先日、韓国映画『大怪獣ヨンガリ』を記事にしたので今回は北朝鮮の金正日時代に製作された『プルサガリ 伝説の大怪獣』にするか、『北京原人の逆襲』にするかで迷い、後者を選びました。 お盆休みののんびりしているときには何も考えなくとも楽しめるこうい…

『大怪獣ヨンガリ』(1967)既視感があるのは元大映関係者が特撮部分を担当しているから。

何気なくレンタルDVDのGEOさんに立ち寄ってみると特撮映画やホラーをまとめている棚に『大怪獣ヨンガリ』のタイトルを見つけました。 『プルサガリ 伝説の大怪獣』でもなく、『怪獣大決戦 ヤンガリー』でもなく、『大怪獣 ヨンガリ』となっています。…

『ガス人間第1号』(1960)東宝変身人間シリーズの最高峰。土屋嘉男の代表作でしょう。

東宝の特撮カテゴリーには変身人間シリーズというのがかつてあり、『美女と液体人間』『電送人間』『マタンゴ』そして『ガス人間第1号』がその範疇に入ります。人気が高いのは『マタンゴ』でしょうが、これも捨てがたい。 このシリーズの特徴としてはゴジラ…

『巨大アメーバの惑星』(1959)コウモリ蜘蛛。あとは特に…。火星はセピア色がイイ感じ。

『シン・ゴジラ』を先月末に記事にして以来、ずっと特撮モノが続いておりますが、今回もその流れかもしれません。じっさい最近DVDで見たのは今回の『巨大アメーバの惑星』『戦慄!プルトニウム人間』『巨人獣 /プルトニウム人間の逆襲』『ダーク・スター』な…

『X-MEN:アポカリプス』(2016)前日譚三部作最後を飾る最強の敵、アポカリプス登場だが。

前作『X-MEN:フューチャー&パスト』のエンディングのあと、古代エジプトで超能力を使って巨大ピラミッドを作っている最初のミュータントがアポカリプスであり、彼は神としてエジプトに君臨しています。このエンディングを見た時は凄そうなのが出来そうな期…

『地獄』(1960)どろどろした猟奇的な欲望より恐ろしいのは支離滅裂な虚無だろうか。

夏休みということもあり、最近は特撮映画ばかりを書いていましたが、夏と言えば昔は納涼肝試しなどの名目で子供会主催の映画上映会があり、かなり古そうな怪談物映画を野外で校舎の壁などにスクリーンを掛けて映写したりしていました。 電気コードを巻いた蚊…

『ゴジラVSモスラ』(1992)平成ゴジラも子供向けで安易な量産体制に走り出す。

『メカゴジラの逆襲』を書き終えたことでようやく10年以上かかりましたが、昭和ゴジラ映画シリーズと『ゴジラ対キングギドラ』までが繋がり、シリーズ再開第4弾となる『ゴジラVSモスラ』まで辿り着きました。 公開は今から20年以上も前になりますが、初日に…

『シン・ゴジラ』(2016)二回目を観に行ってきました。レベルがかなり高いのを再確認。

公開二日目の土曜日以来ですが、今回で二度目の鑑賞となります。久しぶりに劇場で観る東宝製作の本家ゴジラであり、エヴァのクリエイターとして常に注目されている庵野秀明がどういう解釈をしてゴジラに臨むのかにファンの意識は集中するでしょう。 またオリ…

『メカゴジラの逆襲』(1975)新スターの大人気を最大限に利用せよ!

前年の1974年に悪役スターとして新登場させたメカゴジラのカッコ良さが大好評だったためか、翌年の新作では続編となる『メカゴジラの逆襲』が公開されました。この作品の監督を務めた本多猪四郎にとっては遺作となってしまった訳ですが、これで良かったのだ…

『ゴジラ対メカゴジラ』(1974)後期昭和ゴジラ映画が生み出した新たなる希望、メカゴジラ!

沖縄の伝統衣装を身に纏うベルベラ・リーンが踊っている最中に予知夢(白昼夢!?)で見たイメージは何故か紙芝居風にどこかの都会を破壊して火の海にするキングギドラでした。 はて?この作品には最後まで観ても、日本特撮界最大の悪役スター、黄金に輝くキング…