映画(ワ行)
中学や高校に通っていたころ、ビートルズに夢中になっていた僕はまずはビートルズのアルバム群を買うために小遣いやお年玉、部費と称して親からくすねたお金を総動員していました。 それが一段落ついてきたきたのは高二くらいの時で、その頃になって、解散後…
今週末から封切られる映画の中では話題性で言えば、是枝裕和監督のカンヌ国際映画祭で賞を取った『万引き家族』なのでしょうが、僕がまず選んだのは地元奈良出身の河瀨直美監督の新作『Vision』でした。 自宅から行くと時間的にはそうは変わらない京都の劇場…
原題はカタカナ表記にすると、なんとも長い『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ですが、❝昔々のハリウッド❞といったところでしょうか。1960年代後半のことを昔々で片付けるには時間の経過は十分とは言い難い。 モチーフとなったシャロン・テー…
前々から女友達が観たいということもあり、今回はミュージカルとともに得意ではないジャンルになってきているアクション映画を見に行くことになりました。もともとアクションは好きだったのですが、最近のはカット割りが速すぎて、集中して観ていると疲れが…
知人女性がやっているリラクゼーションのお店で大半の時間をおしゃべりしながら(というかひたすら彼女の話を聞き続けています…。)、身体中がめちゃめちゃ痛くなるリンパ・マッサージの全身コースを定期的に受けています。 施術中はかなり痛いのですが、終わ…
四十代以上となる僕ら世代には“わが青春の”という枕詞に続くワードは“アルカディア”でしょう。『宇宙戦艦ヤマト』や『キャプテン・ハーロック』、『銀河鉄道999』で有名な松本零士がこの映画から多大な影響を受けたのは間違いなく、本人もこの映画を愛してい…
数十年に渡り、多くの映画を見続けていると、少なからず何度も見る機会があったのに、何故かそのたびにことごとく何らかの邪魔が入ったり、録画ミスや勘違いが重なったりして、チャンスがないままに今日に至った作品が少なからず何本もあります。 『悪い種子…
今まで古今東西の多くの映画について、色々と好き勝手なことを書いてきているものの、なかなか書き出せない作品がまだまだ数多くあります。 『市民ケーン』『地獄の黙示録』『キングコング』『ゴッド・ファーザー』『七人の侍』などはなんとか捻りだして、一…
『笑う警官』というタイトルと宮迫博之が出演しているという理由のみで本日、劇場に行ってまいりました。観終えた感想としては“冷笑する観客”としか言えないのかなあというところです。黒幕の後ろにまた黒幕がいて、さらにその背後にまたまた黒幕がいるとい…
昭和の名女優、原節子がその生涯で出演してきた映画に見る彼女はどれを見ても上品な女性という印象のものが多い。『新しい土』での清潔で初々しい彼女、日本映画最高の巨匠として知られる小津安二郎監督の傑作『東京物語』『晩春』などに出演していた彼女、…
冒頭のナチス党員による宣誓はおそらくニュルンベルグ党大会での言葉を再現したのでしょう。この党大会を描いた、プロパガンダの傑作『意志の勝利』は政治運動における効果的かつ、もっとも邪悪な美しさを持つ映像の使い方を示しました。 またあの戦争とはい…
内容を知らず、出演俳優だけを見ていると、結構期待できそうな感じのするメンツが揃っているのですが、いざ見ていくと、徐々に脱力に変わっていく作品でした。しかしその原因と責任を、売れっ子女優である上野樹里や今年の超新星である菊池凛子という強力な…
CG全盛といわれて久しい最近の特撮事情ですが、その中でも全ての映像がCGで構成されている唯一の、つまり世界初の怪獣映画こそがこの『惑星大怪獣 ネガドン』です。上映時間が25分という短めの作品ではありますが、ここで描かれる風景、人物、機械類、…
『ワン・プラス・ワン』はローリング・ストーンズのロック史に残る名曲、『悪魔を憐れむ歌 Sympathy for the Devil』の制作風景を、五月革命の真っ只中、左翼思想にかぶれだしたジャン=リュック・ゴダール監督が自作の短編を挟み込みなが…
1972年に、当時まだソビエト連邦だった頃のロシア映画界において、アンドレイ・タルコフスキー監督が放った、最大の傑作です。しかしあえて言いたい事がひとつあります。「SF」の代表作? ロシア映画の金字塔?ごちゃごちゃ言わずに、タルコフスキー監督の…