良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

映画(タ行)

『トパーズ』(1992)村上龍の小説を本人が監督し、映画化。カルトかも?

1980年代後半、いわゆるバブルという株や不動産投機で世の中が大騒ぎし、ディスコで踊り狂っていた頃、地味な片田舎の大学生だった僕には東京や大阪の喧騒はニュースで見聞きする程度でした。 それでも徐々に近所の田んぼや畑、駅前がどんどん再開発されたり…

『東宝特撮未使用フィルム大全集』(1986)DVDは21000円!

今週始めは朝の八時前に近所のB-SELSさん(奈良駅近くにあるビートルズレコード専門店)で購入したイギリス・パーロフォンのモノラル盤『リヴォルヴァー』のオープニングを飾る『タックスマン』を聴いてから、奈良駅方面にあるお役所に向かいました。 そうで…

『トクサツガガガ』(2019)国営放送のドラマですが、オタク必見!

若手女優の中で個人的に見続けているのはこのドラマ及びNHKに数多く出演している小芝風花、伊藤沙莉、飯豊まりえ、松井玲奈です。特にこれから伸びそうだなあと注目しているのは伊藤沙莉で、ドラマにアニメ声優にと大活躍しています。 CMや映画では小芝風花…

『地球へ2千万マイル』(1957)大好きな特撮映画の一つ。実は未公開だった。

アフリカ象の身体の高さはだいたい大柄(そもそも象は大柄だwww)な個体で4メートル弱くらいはあるそうです。それでは我らが金星竜イーマはどれくらいの大きさなのだろうか。 囚われの身になって、動物園に売り飛ばされた彼はあおむけの状態で身体中を固…

『翔んで埼玉』(2019)世界埼玉化計画発動へ!こういうのが作れるようになったんだ!

『翔んで埼玉』というフザケたタイトルを聞いたときはまったく観に行くつもりはなく、DVD化されても借りることもないだろうなあと思っていました。 しかしながら、原作が魔夜峰央だということが分かり、一気に見に行く方に気持ちが切り替わりました。僕ら世…

『いい湯だな全員集合!!』(1969)い~い湯だな!ははは!「宿題やれよ!」「歯ァ磨けよ!」

昨日、時間を無理くり作り出し、確定申告書類を税務署に持って行きました。e-taxで提出しようとしたのですが、送信の最終局面になり、送信ボタンを押したところ、正常に送れませんでしたという無慈悲なポップアップが表示され、ぼくの深夜一時からの一時間半…

『トクサツガガガ』(2019)国営放送のドラマですが、オタク必見!

映画ではないのですが、今年始まったドラマの中で気になったタイトルがあり、その名も『トクサツガガガ』というのがあります。ぼくにとっての“ガガガ”はRCサクセションの『ガガガガガ』ですが、このドラマの主題歌は金爆が担当しています。 まずはデビルマン…

『地球へ2千万マイル』(1957)大好きな特撮映画の一つ。実は未公開だった。

アフリカ象の身体の高さはだいたい大柄(そもそも象は大柄だwww)な個体で4メートル弱くらいはあるそうです。それでは我らが金星竜イーマはどれくらいの大きさなのだろうか。 囚われの身になって、動物園に売り飛ばされた彼はあおむけの状態で身体中を固…

『どですかでん』(1970)黒澤明が放つ、救いのない世界観。

『どですかでん』は黒澤明監督作品のなかではもっとも異彩を放っています。自身初の試みとなるカラーフィルムの仕上がり具合を手探りで試すようなセットや手作り感覚溢れる独特の色使いはヨーロッパの作品のようでもあり、現代版の『どん底』のようでもある…

『チア☆ダン~』(2017)明るく、楽しく、美しく!すずちゃん主演

正式タイトルは『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』で相棒劇場版と同じく異常に長い。 先日の日本アカデミー賞の発表では最優秀助演女優賞と最優秀主演女優賞にノミネートされたものの惜しくも落選した広瀬すずちゃん主演…

『超高層プロフェッショナル』(1979)鉄骨職人の漢が大活躍するぜ

この映画をはじめて見たのはテレビ放送の吹き替え版で小学生の頃でした。誰が解説していたのかも覚えていません。ただ土曜日か日曜日だったのはおぼろげに覚えているので、おそらくはフジテレビか12チャンあたりでしょうか。 題名はもちろん忘れていましたが…

『沈黙-サイレンス-』(2017)遠藤周作不朽の名作。神とは何か。信仰とは何か。

「踏むがいい。お前の足の痛さをこの私が一番よく知っている。踏むがいい。私はお前たちに踏まれるため、この世に生れ、お前たちの痛さを分つため十字架を背負ったのだ。」「弱いものが強いものよりも苦しまなかったと、誰が言えるのか?」(遠藤周作『沈黙…

『大群獣ネズラ』(1964)大映がお正月映画として公開しようとした狂気の特撮映画。

幼稚園くらいの子供のころ、友達の家に怪獣大百科のような分厚い本がたくさんあり、彼の家に遊びに行くとそれらを見ることが出来るのでよく通っていました。 その中には恐そうな怪獣やカッコいい宇宙人のモノクロ写真がたくさん載っていて、いつか見たいなあ…

『大怪獣ヨンガリ』(1967)既視感があるのは元大映関係者が特撮部分を担当しているから。

何気なくレンタルDVDのGEOさんに立ち寄ってみると特撮映画やホラーをまとめている棚に『大怪獣ヨンガリ』のタイトルを見つけました。 『プルサガリ 伝説の大怪獣』でもなく、『怪獣大決戦 ヤンガリー』でもなく、『大怪獣 ヨンガリ』となっています。…

『地球爆破作戦』(1970)コンピューター対コンピューターからコンピューター対人間に。

以前記事にした『ウォーゲーム』のときにちらっと触れましたが、1970年代の隠れた傑作SF映画のひとつがこの『地球爆破作戦』です。三年ほど前にDVD発売されて、その後にTSUTAYAさんでも並べられているので、見た方もいるでしょう。 個人的には同じディストピ…

『ドリームホーム』(2016)我が家は財産か?それとも身動きできなくする負債か?

安倍首相が伊勢志摩サミットでの会見で、現在の世界経済がリーマン・ショック前の状況に酷似しているという発言をしたことに対し、多くのメディアは批判的でした。 ただ経済情勢はギリシャ債務危機など世界規模から言えば大したこととは言えないような小さな…

『ダーティハリー』(1971)思春期の僕らに響いた44マグナムの轟音とサソリの異常性。

本社での研修出席のため、25年ぶりに東海道新幹線に乗ることになり、久々の富士山や東京グルメを楽しもうとしていましたが、さすがに会社は渋い。 関西からの日帰り、自由席、タイムスケジュールがキツキツに詰められてしまい、駅ナカで天そばをすするくらい…

『天空の蜂』(2015)かなり楽しめた前半がもったいない。説教臭く陳腐な後半が残念。

先月末に事務作業中に左手指にけがを負い、結果として四針縫うことになりました。けがをした当日は出血はしたものの痛みがなかったためにキズパワーパッドをしただけで普通に仕事を続けていました。 しかし二日後の夜遅くの11時ごろにドクドクと指に脈を打つ…

『地球に落ちてきた男』(1976)稀代のロックスター、デヴィッド・ボウイ主演SF映画。

つい先日、ネットを開くと1970年代にグラム・ロックのカリスマとしてTレックスのマーク・ボランとともに圧倒的な人気を得て、その後も大スターとして君臨し続けたデヴィッド・ボウイの訃報がニュースで流れていました。 40年以上に及ぶ彼のロック音楽界への…

『ダーティ・ハンター』(1974)現在までわが国では一度もソフト化なしのトラウマ人間狩り映画。

ぼくが見たい映画に限って、ほとんどがわが国ではソフト化されていないのは何故だろう。答えは分かってはいます。それはほとんどが悪趣味であったり、風変わりだったりするためで、突き詰めるとこれらは12チャン映画だからです。 他局では多くの視聴者が娯楽…

『テッド2』(2015)第二弾公開!略すと“T2”!キーワードはロッキー3と黒チン!

今週末、ついに『テッド』のまさかの続編『テッド2』の公開が始まりました。前回同様に今回も堂々のR15指定を受けているため、ガキどもは排除されています。 『TED 2』は略すると“T2”。ターミネーターみたいで、なんだか名作の予感がします。夏休み最後の日…

『テッド』(2012)まさかの大ヒット。エロ熊のぬいぐるみなのに…。ギリギリのリアリティ!

まさか『テッド』がたいして注目されることもなく公開されたとき、いったい誰がまさかの続編を観るために初日の映画館に並ぶと想像しただろうか。 まったく期待されていなかったのにフタを開けてみると予想外の大ヒットになってしまう作品は多く、ジョージ・…

『ホドロフスキーのDUNE』(2013)幻の傑作SF映画はなぜ幻で終わったのか。

1985年3月に一本のSF映画が鳴り物入りの大宣伝と共に公開されました。SFファンがずっと待望していた超大作で、1970年代中盤に一度は製作されるべく、かなり突っ込んだところまで企画が進行していた幻の作品、それが『DUNE』です。 『イレイザー・ヘッド』『…

『血に飢えた白い砂浜』(1981)昔見た時には“ギャルまるかじり!”の副題もついていた。

誰でも多感だった中高生の頃、テレビで何気なく見た映画で何だか知らないし、タイトルもはっきりと覚えてはいないが妙にインパクトが強く、何十年経っても脳裏に焼き付いている作品があるのではないか。 昔の12チャン映画はそういった得体が知れない、一癖も…

『出発』(1967)孤高の映画作家、イエジー・スコリモフスキーによる傑作青春映画。

8月のセルゲイ・パラジャーノフ特集に続き、今月末から来月にかけて、アルメニアやグルジアと同じく、共産圏だったポーランド出身の亡命監督、イエジー・スコリモフスキーの集中上映が行われます。 『出発』『シャウト』『アンナと過ごした四日間』『ムーン…

『チェンジリング』(1979)ホラー映画という枠を超えた傑作。見せ方もストーリー構成も秀逸!

そもそも、いつからホラーは観客を怖がらせるために鮮血が必要になったのだろうか。ショッキングで派手な描写を求めてきたのは観客だろうか、それとも理解力が乏しいであろう観客により分かりやすいアトラクションを提供し、宣伝がしやすいモノに投資してき…

『大虐殺』(1960)ビデオ時代はなぜか改題され『暴圧~関東大震災と軍部』だった…。

『暴圧~関東大震災と軍部』は今は亡きニヒルな天知茂主演作品で、VHSビデオ時代には大きなレンタル屋さんに置かれていましたが、現在はDVD化されておらず、なかなか視聴困難な作品の一つです。 そもそも1960年公開当時は戦後の反動としての軍隊アレルギーも…

『地底の原始人 キングゴリラ』(1970)顔は獣人、身体は小太りの白人(笑)何だこれ?

『地底の原始人 キングゴリラ』のタイトルをはじめて見たのはいつだったろうか。はっきりとは覚えていません。しかしまあ、ふざけたタイトルです。まさかこの作品が往年のハリウッド女優、ジョーン・クロフォードの最後の映画出演作品になるなんて、彼女の経…

『テルマエ・ロマエⅡ』(2014)大ヒットした前作をさらにパワーアップした第二弾!

前作『テルマエ・ロマエ』が最高に楽しく、見終ってから、さっそく近くのスーパー銭湯になだれ込むほどでした。さすがにここまでやる人はいないだろうなあと思っていましたが、じつは周りにもぽつぽつと同じ行動をとった人が何人もいました。 予告編に“T2”の…

『透明人間』(1992)映画職人ジョン・カーペンターがまとめ上げたコメディ風SF?

監督が1992年のジョン・カーペンター、チェビー・チェイスが主役の透明人間、ダリル・ハンナがヒロイン、サム・ニールが悪役。こりゃ、どう転んでもB級映画になるしかない。 職人ジョン・カーペンター(名前も大工さんみたい。)が1992年に監督していた『透明…