良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『メトロポリス』(1984)サイレントの名作に80年代ポップナンバーを結びつけると…。

総合評価72点 現在は入手不可能になっている『メトロポリス』(1984)サウンド版はIVSのサイレント版では収録されていなかったオリンピック・シーンなどが挿入されていたり、ヨシワラ・クラブのスチールなどを挿入するなどしていて、元のイメージに…

『メトロポリス』(1926)<第二部>デカダンス、混迷、不信…。ドイツの世相が凝縮されている。

このSF映画の傑作『メトロポリス』で、もっとも重要な俳優である主演女優、ブリギッテ・ヘルムが一人二役で表現したのは対照的なマリアとアンドロイドではある。ヴィジュアルとしては二つの役は別物ではあるが、暗喩としては『ジギル博士とハイド氏』のよ…

『大日本人』(2007)異色の才人、松本人志の映像感覚は如何に?

今年、ヨーロッパで開催された各国映画祭で、配給会社のバイヤー中心に興味をもたれ、おおむね好評だったなどと話題先行の感があったのがこの作品『大日本人』でした。 キワモノ的な単なる思い上がりのタレント映画なのか、それとも映画ファンとしても書籍を…

『遊星より愛をこめて』ウルトラセヴン12話。闇に葬ろうとしても、ぼくはスペル星人を忘れない。

映画に関する記事のみを掲載してまいりましたが、今回はTV番組についてはじめて書くことになりました。特撮映画ではお馴染みの円谷プロ作品であり、その後の特撮作品のみならず、SFとしても非常に優れた作品を輩出したウルトラセヴンについて書くことは…

『ノストラダムスの大予言』(1974)<パート1>映画界において、言論の自由は無に等しい。

この幻の作品『ノストラダムスの大予言』を僕がTVで見たのは小学生の時で、多分1978年か1979年だったと記憶しています。女の人の暗い声でのナレーション(実は岸田今日子!)があり、「1999年七の月に、空の魔王が降りてくる!」だったかな?…

『メトロポリス』(1926)<第1部> SF映画の金字塔にして、映画芸術の真価が分かる傑作。

総合評価 98点 メトロポリスという言葉の響き自体がすでになんとも興味をそそるではありませんか。しかもフリッツ・ラング監督によって、この作品が製作されたのは1926年ですから、いまから80年以上前の作品ということになります。 では、そんなもの…

『映画と食べ物』スクリーン上で有名俳優や女優が何かを食べると、なんだかとても旨そうだ!

映画に出てくる食べ物というと、どんなものを思い浮かべるだろうか。日本映画ならば小津安二郎作品に出てくるような、卓袱台を囲んでの一汁一菜の質素な食卓を思い浮かべる人も多いでしょう。 アメリカ映画ならば、『スーパーサイズ・ミー』を例に挙げるまで…

『椿三十郎』(2007)黒澤映画最大のキャラクター、椿三十郎を復活させたのは吉か凶か?

総合評価 74点 観に行ったのは12月6日、木曜日の初回上映時でした。いつもならば平日のこの時間だと僕の町の劇場では、客入りは半分以下が当たり前になっていて、座席指定はあるものの実際は「自由席」というのがいつもの風景なのですが、今日はなにや…

『D.O.A.』(1981)伝説のパンク・バンド、セックス・ピストルズの圧倒的なエネルギー!

総合評価 78点 沈滞していた70年代後半のイギリスが生んだ伝説的なパンク・バンドにして、当時のミュージック・シーン最大のアイコン、セックス・ピストルズが1978年の1月にアトランタからサンフランシスコにかけて、最初で最後のアメリカ・ツアー…

『ミッドナイトイーグル』(2007)スケールは大きいが、設定がスカスカでご都合主義なのが…。

総合評価 62点 現在公開中で松竹のお正月大作映画として成島出が監督を務めた『ミッドナイトイーグル』についての賛否両論はかなり多く、どちらかといえば否定する意見が多いように思います。 主な不満点は以下の通りであろう。まず台詞では、明らかに誰で…

『フットルース』(1984)サントラ盤大ブーム時代の象徴的存在。タイアップ・イズ・マネー!

総合評価 68点 なつかしの作品というよりことよりも、ケニー・ロギンスの名前を見たのが、多分十年以上ぶりです。1984年当時は彼の歌った『フットルース』が映画のメインテーマ曲だったこともあり、かなり売れてましたね。80年代を代表するナンバー…