良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2016-01-01から1年間の記事一覧

『海賊とよばれた男』(2016)石油メジャーと大喧嘩して生き残った漢・出光佐三の物語。

予告編でよくやっていた『海賊とよばれた男』に来ています。原作は未読ですが、日章丸事件と出光佐三のことは高校時代に日本史の先生から聞かされていました。 当時は「根性ある人やったんやなあ…」という程度でしたが、まさか今頃になってベストセラーにな…

『ローグ・ワン』(2016)イウォークの二の舞を避けよ!スターウォーズのスピンオフ再始動!

結局、ぼくら映画マニアは製作サイドに良いようにあしらわれてしまうようで、年末の忙しい時期ではあるものの無理矢理に休みを取って、近くのシネコンにやって来ました。 お目当てはスターウォーズ・シリーズ第4弾のスピンオフとなる『ローグ・ワン』です。…

『64-ロクヨン-前編・後編』(2016)見応えある前編、おやおやの後編。もったいなさすぎる。

数日前にTSUTAYAさんに行ってみると、スケジュールが合わなくて観に行けなかった『64-ロクヨン-前編』『64-ロクヨン-後編』が新作コーナーに並んでいました。邦画としては久しぶりな二部構成でしたので期待していましたが、一抹の不安も感じつつのDVD再生で…

『艦隊これくしょん~艦これ~劇場版』(2016)ゲームで大人気“艦これ”が劇場版に!

自宅からはもっとも近いが、今まで行ったことのなかった、いつもと違うシネコンでの初鑑賞になりました。今まで通っていたシネコンはじつは京都南部になるので地元奈良県経済に貢献するには大和郡山にあるシネコンに行く方が良い。 しかしながら習慣というの…

『君の名は。』(2016)今年最大のヒット作。今更ながら観に行きましたww

あっという間に年の瀬を迎え、来年はトランプ大統領が誕生する。本物の怪物となるか、案外マトモかは予断を許しませんし、報道や評論家のほとんどは無意味で無定見であることが証明されています。 映画業界に目を転じると今年は『君の名は。』『シン・ゴジラ…

『インパルス!暴走する脳』(1984)白い汚染物質によって住民が狂いだす!青姦シーンも!

つい先日の日曜日に用事で出掛ける際、電車に乗るために駅に向かっていると空から爆音が響いてきました。見上げると小型の自衛隊のものかと思われる戦闘機(?)の編隊が何度も行き交っていました。 かなりのスピードでしたので、「おやっ!?とうとう中国空軍が…

『ロザリー 残酷な美少女』(1972)激レアだったこの作品までDVD化される日が来た。

たぶん三十年くらい前のゴールデン洋画劇場ではじめて放映されたのが『ロザリー 残酷な美少女』という未公開映画でこれが製作されたのは1972年です。調べてみると放送は1977年なので、何か他の目玉映画を購入するときの抱き合わせ販売のうちの一本だったので…

『スラム砦の伝説』(1984)15年にも及んだ雌伏の時を経て、ようやく撮影できた新作。

『スラム砦の伝説』はビデオでは所有していましたが、映画館で観るのははじめてです。ビデオで見ていた限りではあまり良さが理解できなかった作品でもあります。 三枚綴りの前売り券を使い、本日の一本目に選びました。整理券番号が三番だったので最後列の真…

『フリフリを購入しました。』ヨーロッパのPAL版、リージョン1、VCDが普通にテレビで見れる!

10年近く、レンタルDVDを見るときに使っていた再生用DVDプレーヤーがとうとう故障してしまい、修理に出すよりも買い換えた方が安上がりだったため、電気屋さんをのぞきに行きましたがどうもパッとしませんでした。 買うのを躊躇した理由は我が家には国内版…

『八月十五夜の茶屋』(1956)マーロン・ブランドが日本人役を務める怪しげなコメディ?

アメリカ映画ですので主演はグレン・フォード、脇役にマーロン・ブランドとくるのでイイ感じのB級映画なのかと思えば、それはじつは大間違いで、戦後すぐの沖縄に民主主義を広めようとやってきたグレン・フォード率いる米軍が通訳で日本人(!?)のマーロン・ブ…

『映画の端境期』食欲の秋、スポーツの秋などいろんな秋があるが、映画館は閑散…。

まずは昨日のワールドカップ予選についてですが、オーストラリア相手に勝てそうな局面が何度もあったものの決めきれずに引き分けに終わりました。 何故さっさと動きが鈍くなっていた選手を代えて、対応しなかったのかとイライラする一方、変に選手を交代させ…

『黒薔薇の館』(1969)いまだ国内ではDVD化されない深作&丸山コンビの第二弾。

深作欣二と丸山明宏(若い人には美輪明宏と言った方が通るでしょう。)が組んで松竹で製作された『黒蜥蜴』に続き、再び両者が挑んだ作品が『黒薔薇の館』です。日本映画らしくない独特の色彩と世界観にクラクラ来てしまいます。 有名な作品であるにもかかわ…

『ソフィーの選択』(1982)やっと出た。やっと出た。待ちに待ってた。やっと出た!

今月のTSUTAYAさんの発掘コーナーにはついに『ソフィーの選択』が登場します。強い要望があったものの、日本でDVD化されたのはようやくのことなので楽しみにされている方も多いでしょう。発売は今年の夏くらいだったようですが、レンタルに並ぶのはビデオ時…

『クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立』(1970)理解できる人はいるのだろうか?

『クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立』は前作『ステレオ/均衡の遺失』(1968)に続く中編映画であり、デヴィッド・クローネンバーグの初期作品らしく、理解するにはかなり取っつきにくく、難解なフィルムです。 二作とも60分程度のため、両方を…

『ラビッド』(1977)マリリンの腋から生える吸血男根!クローネンバーグらしいけど…

デヴィッド・クローネンバーグ監督は風変わりな作風で知られています。僕らが見たのは昭和のころのテレビ洋画劇場でもちろん吹き替え版であちこちカットされまくっていたまがい物でした。ビデオレンタルが全盛期を迎えた1980年代後半になってようやくオリジ…

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)あれから14年後!赤い彗星とアムロ最後の戦い。

1988年ですから、たしか大学受験の後くらいでバタバタしていた時期に地元の映画館で公開されていたのがこの作品でした。初代の完結編である『機動戦士ガンダムⅢめぐりあい宇宙編』以来の劇場版になります。 高校の頃は部活などに忙しく、夕方にテレビでやっ…

『吸血鬼ゴケミドロ』(1968)確信犯的な悪趣味満載映画。さて冷静に見ると、出来栄えは?

なんとも禍々しいタイトルがついているのがカルト作品として有名な『吸血鬼ゴケミドロ』です。なんといっても強烈なのはエイリアンに侵入されたテロリスト(高英男)の顔が割れたビジュアルのインパクトでしょう。 どうみても女性自身が顔についているような…

『大群獣ネズラ』(1964)大映がお正月映画として公開しようとした狂気の特撮映画。

幼稚園くらいの子供のころ、友達の家に怪獣大百科のような分厚い本がたくさんあり、彼の家に遊びに行くとそれらを見ることが出来るのでよく通っていました。 その中には恐そうな怪獣やカッコいい宇宙人のモノクロ写真がたくさん載っていて、いつか見たいなあ…

『ザ・ビートルズ~エイト・デイズ・ア・ウィーク』(2016)なぜ今このタイミングなのか?

正式タイトルは長ったらしく、『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years』です。『エイト・デイズ・ア・ウィーク』はレコード時代、イギリス4枚目のアルバム『ビートルズ・フォー・セール』のB面一曲目に収録されていた名曲で、大好きなナン…

『フライング・ハイ』(1980)全編映画ギャグ満載のパロディだが、さすがにネタが古いか?

昨晩、日課にしているウォーキングをしていると電話が鳴り、誰からか確かめてみると新人時代に仕事を教えた後輩の女の子からでした。彼女の大学の先輩の娘とも仲が良く、ちょこちょこご飯を食べに行っています。 違う部署に後輩が異動になってから、かれこれ…

『マッキラー』(1972)まさかブルーレイ化されるとは。あれをディズニーは許可したのか?

オープニングでは古くから土地で歌われているのであろう素朴な歌が力強く響きます。明らかにど田舎と思われる山並みと似つかわしくない巨大な高速道路のギャップ。 それにつながるのが暇を持て余している少年で、彼がパチンコの射撃でトカゲの頭をつぶして鮮…

『機動戦士ガンダム』(1981)まさかの大ブレイクの勢いに乗り、劇場版公開!

なんだか書いていく順番が反対になってしまいましたが、当然ながら最初に映画館まで観に行った劇場版はこの『機動戦士ガンダム』です。映画化されるのは分かっていましたので、お正月にもらったお年玉を全部は使わずに貯めて、その時に備えていきました。 た…

『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982)僕らのガンダム、赤い彗星との最終決戦へ!

地球世紀1980年、小学生だったぼくらはふいに西方(当時は神奈川に住んでいました。)の名古屋から現れた白い機動戦士の活躍に夢中になっていた。 10才のチルドレンだったぼくらは素直にニュータイプの存在を信じ、野球をする合間にプラモデルでザクを量産して…

『戦略大作戦』(1970)戦争映画としても、コメディとしても楽しめる。オッドボールが最高!

まずはこの映画に出ている俳優たちが曲者揃いです。クリント・イーストウッド、テリー・サヴァラス、ドナルド・サザーランド、ドン・リックルズ、キャロル・オコナー、カール・オットー・アルベルティらが画面いっぱいに躍動しています。 『線路は続くよどこ…

『機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士』(1981)夏休みに観に行った思い出の映画。

四十年間以上前、まだ幼稚園に通っていた頃、リアルタイムで毎週よく見ていたのは『宇宙戦艦ヤマト』で、当時はデスラー総統率いるガミラス側の戦闘空母、三段空母、反射衛星砲、ガミラス艦などのデザインやデスラー総統の声(伊部雅刀。スネークマン・ショウ…

『生きものの記録』(1955)原水爆よりも根深いのは老いと次世代に追い抜かれる恐怖では。

黒澤明監督作品で今でも有名な作品と言えば、『七人の侍』『椿三十郎』『用心棒』『影武者』などの時代劇であったり、社会派作品でも『生きる』『天国と地獄』などであり、これらについて語られることが多いようです。 代表作となった『七人の侍』が大ヒット…

『ガールズ&パンツァー劇場版』(2015)世界の乙女の嗜みは華道、茶道、戦車道!

2012年に放送されていたテレビアニメが大ヒットした『ガールズ&パンツァー』、通称“ガルパン”の劇場版が三年越しで昨年公開され、こちらもかなり評判が高かったのですが、時間の都合が合わず、ようやくDVDでの鑑賞となりました。 ほぼ現実世界での出来事を描…

『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970)南海海鮮三種盛りの出来栄えは?

この映画『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』のタイトルを映画館やレンタル屋さんで見たら、子供連れ以外は見向きもしないでしょう。 ゲゾラ…。イカ!?スルメかよ?じつはカミナリイカ。 ガニメ…。カニ!?ズワイかタラバか?じつはカルイシガ二。…

『ゴースト・バスターズ』(1984)脳天気なテーマ曲と暴れる“いつもふわふわ”マシュマロマン!

さまざまな作品がリメイクされてきましたが、まさか1980年代に大ヒットしたSFコメディ『ゴースト・バスターズ』までが30年以上の時を経て、新たに映画化されるときが来るとは思いませんでした。 今回のリメイク版では理系女子たちを主役に添えてやるようです…

『北京原人の逆襲』(1977)キングコングの便乗映画だったが、本家ギラーミンより楽しかった!

先日、韓国映画『大怪獣ヨンガリ』を記事にしたので今回は北朝鮮の金正日時代に製作された『プルサガリ 伝説の大怪獣』にするか、『北京原人の逆襲』にするかで迷い、後者を選びました。 お盆休みののんびりしているときには何も考えなくとも楽しめるこうい…