良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2016-01-01から1年間の記事一覧

『大怪獣ヨンガリ』(1967)既視感があるのは元大映関係者が特撮部分を担当しているから。

何気なくレンタルDVDのGEOさんに立ち寄ってみると特撮映画やホラーをまとめている棚に『大怪獣ヨンガリ』のタイトルを見つけました。 『プルサガリ 伝説の大怪獣』でもなく、『怪獣大決戦 ヤンガリー』でもなく、『大怪獣 ヨンガリ』となっています。…

『ガス人間第1号』(1960)東宝変身人間シリーズの最高峰。土屋嘉男の代表作でしょう。

東宝の特撮カテゴリーには変身人間シリーズというのがかつてあり、『美女と液体人間』『電送人間』『マタンゴ』そして『ガス人間第1号』がその範疇に入ります。人気が高いのは『マタンゴ』でしょうが、これも捨てがたい。 このシリーズの特徴としてはゴジラ…

『巨大アメーバの惑星』(1959)コウモリ蜘蛛。あとは特に…。火星はセピア色がイイ感じ。

『シン・ゴジラ』を先月末に記事にして以来、ずっと特撮モノが続いておりますが、今回もその流れかもしれません。じっさい最近DVDで見たのは今回の『巨大アメーバの惑星』『戦慄!プルトニウム人間』『巨人獣 /プルトニウム人間の逆襲』『ダーク・スター』な…

『X-MEN:アポカリプス』(2016)前日譚三部作最後を飾る最強の敵、アポカリプス登場だが。

前作『X-MEN:フューチャー&パスト』のエンディングのあと、古代エジプトで超能力を使って巨大ピラミッドを作っている最初のミュータントがアポカリプスであり、彼は神としてエジプトに君臨しています。このエンディングを見た時は凄そうなのが出来そうな期…

『地獄』(1960)どろどろした猟奇的な欲望より恐ろしいのは支離滅裂な虚無だろうか。

夏休みということもあり、最近は特撮映画ばかりを書いていましたが、夏と言えば昔は納涼肝試しなどの名目で子供会主催の映画上映会があり、かなり古そうな怪談物映画を野外で校舎の壁などにスクリーンを掛けて映写したりしていました。 電気コードを巻いた蚊…

『ゴジラVSモスラ』(1992)平成ゴジラも子供向けで安易な量産体制に走り出す。

『メカゴジラの逆襲』を書き終えたことでようやく10年以上かかりましたが、昭和ゴジラ映画シリーズと『ゴジラ対キングギドラ』までが繋がり、シリーズ再開第4弾となる『ゴジラVSモスラ』まで辿り着きました。 公開は今から20年以上も前になりますが、初日に…

『シン・ゴジラ』(2016)二回目を観に行ってきました。レベルがかなり高いのを再確認。

公開二日目の土曜日以来ですが、今回で二度目の鑑賞となります。久しぶりに劇場で観る東宝製作の本家ゴジラであり、エヴァのクリエイターとして常に注目されている庵野秀明がどういう解釈をしてゴジラに臨むのかにファンの意識は集中するでしょう。 またオリ…

『メカゴジラの逆襲』(1975)新スターの大人気を最大限に利用せよ!

前年の1974年に悪役スターとして新登場させたメカゴジラのカッコ良さが大好評だったためか、翌年の新作では続編となる『メカゴジラの逆襲』が公開されました。この作品の監督を務めた本多猪四郎にとっては遺作となってしまった訳ですが、これで良かったのだ…

『ゴジラ対メカゴジラ』(1974)後期昭和ゴジラ映画が生み出した新たなる希望、メカゴジラ!

沖縄の伝統衣装を身に纏うベルベラ・リーンが踊っている最中に予知夢(白昼夢!?)で見たイメージは何故か紙芝居風にどこかの都会を破壊して火の海にするキングギドラでした。 はて?この作品には最後まで観ても、日本特撮界最大の悪役スター、黄金に輝くキング…

『シン・ゴジラ』(2016)庵野&樋口コンビによって復活した真(新・神・SIN)ゴジラ。

夏休みということもあり、朝の第一回目の上映時間が8時50分からでした。ちょっと早目にシネコンが入っているショッピング・モールに着いたのですが、まだ施設内に入れない状態でした。開場は8時半からと警備員に言われましたが、このクソ暑い状況なので、屋…

『地球爆破作戦』(1970)コンピューター対コンピューターからコンピューター対人間に。

以前記事にした『ウォーゲーム』のときにちらっと触れましたが、1970年代の隠れた傑作SF映画のひとつがこの『地球爆破作戦』です。三年ほど前にDVD発売されて、その後にTSUTAYAさんでも並べられているので、見た方もいるでしょう。 個人的には同じディストピ…

『パープル・レイン』(1984)プリンス最大のヒット曲満載の青春映画。

ここ数年、というよりもぼくらが中高生のころに聴いていたロックの大スターが次々に亡くなっています。デヴィッド・ボウイが逝ってしまった後にまさか、プリンスが急死するとは思いませんでした。 ぼくが中学生だったころ、女の子たちはデュラン・デュラン、…

『ドリームホーム』(2016)我が家は財産か?それとも身動きできなくする負債か?

安倍首相が伊勢志摩サミットでの会見で、現在の世界経済がリーマン・ショック前の状況に酷似しているという発言をしたことに対し、多くのメディアは批判的でした。 ただ経済情勢はギリシャ債務危機など世界規模から言えば大したこととは言えないような小さな…

『ダーティハリー』(1971)思春期の僕らに響いた44マグナムの轟音とサソリの異常性。

本社での研修出席のため、25年ぶりに東海道新幹線に乗ることになり、久々の富士山や東京グルメを楽しもうとしていましたが、さすがに会社は渋い。 関西からの日帰り、自由席、タイムスケジュールがキツキツに詰められてしまい、駅ナカで天そばをすするくらい…

『レヴェナント:甦えりし者』(2016)リアルな西部劇。素晴らしい映像と単純なストーリー展開。

さすがにアカデミー賞受賞直後の話題作なのでお客さんで一杯なのかなあと思いきや、奈良はいつも通りに映画館は閑散としています。 超話題作『タイタニック』などに出演していた頃から人気はあるのにずっと名誉とは無縁だったレオナルド・ディカプリオがつい…

『愛しのグランマ』(2015)イマドキのアメリカの家庭の現実ってこんな感じなのかなあ…。

すこし前にTSUTAYAさんで借りたDVDの予告編にあったなかの一本が妙に気になっていたためにレンタルしてきたのが『愛しのグランマ』です。 アメリカの今どきのホームドラマのような中編作品で飾り気や派手さはない庶民生活を切り取ってきたような作風です。 …

『ポールの思い出』まだ亡くなってはいませんが、聴き始めたころを思い出しました。

ザ・ビートルズのメンバーの一人で、ジョンではない方の有名な人。ウィングスでも大儲けした人で、もっともリッチな元・ビートルズ。若くして亡くなったジョンの亡霊と常に比較される気の毒な天才。リンゴとは仲が良さそうな人。ちょっとスケベそうで、女の…

『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2016)大恐慌は突然やってくるように見えるが…。

ブラッド・ピット主演で話題となった映画『マネー・ボール』をきっかけに名前を知るようになったマイケル・ルイス原作の『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』『ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる』や『フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男た…

『天空の蜂』(2015)かなり楽しめた前半がもったいない。説教臭く陳腐な後半が残念。

先月末に事務作業中に左手指にけがを負い、結果として四針縫うことになりました。けがをした当日は出血はしたものの痛みがなかったためにキズパワーパッドをしただけで普通に仕事を続けていました。 しかし二日後の夜遅くの11時ごろにドクドクと指に脈を打つ…

『地球に落ちてきた男』(1976)稀代のロックスター、デヴィッド・ボウイ主演SF映画。

つい先日、ネットを開くと1970年代にグラム・ロックのカリスマとしてTレックスのマーク・ボランとともに圧倒的な人気を得て、その後も大スターとして君臨し続けたデヴィッド・ボウイの訃報がニュースで流れていました。 40年以上に及ぶ彼のロック音楽界への…

『ビートルズ武道館ライブ』(1966)ついに50周年を迎えた武道館ライブ!まだソフト出ない?

年末にお休みだった日曜日に近くの三輪のお山まで原付に乗って、運転していると奇妙な光景をあちこちで見かけました。交差点にやたらと警官たちと揃いのジャンバーを着込んだおじさんたちが立っているのです。 信号で止まったときに近くのお巡りさんに何かあ…