良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『夢売るふたり』(2012)目的に向かって、ただひたすらに憎むように金を騙し取る松たか子が圧巻!

予告編で力強い旋律が印象的なヴィヴァルディの四季の冬(正式には『バイオリン協奏曲集 四季 第四番 へ短調《冬》 第一楽章』)が掛かっていたため、公開前から気になっていたのが阿部サダヲと松たか子が主演を務める『夢売るふたり』です。 火の不始末が原…

『眼には眼を』(1957)アンドレ・カイヤットの最高傑作と呼ぶに相応しい奥深さ。意味を三日は考える…

『眼には眼を』『洪水の前』『愛の地獄』『火の接吻』『裁きは終りぬ』などで知られるアンドレ・カイヤット監督作品から受ける印象はなんとも言いようのない重苦しさと数日間に渡って続く自問自答です。 普通そういう風には思わないのですが、彼の作品を見て…

『トラックジャック/激突ハイウェイ大攻防戦』(1973)マッドマックスの元ネタ?仕掛けが似すぎ!

『トラックジャック/激突ハイウェイ大攻防戦』を見たのと『マッドマックス2』を見たのとどっちが先だったろうか。たぶん、この作品を見たのは小学生の頃で、『マッドマックス2』を見たのは中2か中3だったと記憶しています。柴田恭平がマックスの声、ジョニ…

『キラー・アンツ/殺人蟻軍団・リゾートホテル大襲撃』(1977)なんと出演者は砂糖水を塗っていた…

この作品は劇場未公開のテレビ向けのフィルムで、いわゆるテレ・フィーチャーという括りになります。スピルバーグの『激突!』ももともとはテレビ映画として製作されたことを考えると一概に安かろう、悪かろうと馬鹿にはできない。 わが国の日活ロマンポルノ…

『バニシング・イン・60″』(1974)約40分間にも及ぶ迫力のカー・チェイス!

『バニシング・イン・60″』とは直訳すると「60秒以内に消え失せる」という意味でしょうが、この映画では60秒以内で駐車場から乗用車を盗難するという意味で用いられます。ただしこの映画の原題は『Gone in 60 Seconds』なので、こっちの方が分かりやすい。 …

『ザ・ビーズ/殺人蜜蜂大襲来・アメリカ大陸壊滅の日』(1978)蜂と人間で共存しようじゃないか!?

ヒッチコックの『鳥』、スピルバーグの『ジョーズ』、そして『ウィラード』『ベン』など動物パニック映画はホラーの中で一つのジャンルとして定着しています。その流れで鳥やサメ以外に他の動物に目をつけた者がいました。 蜂の大群が人間に襲い掛かり、町中…

『悪霊島』(1981)10年ぶりにやっとポールが歌ったオリジナル・ノーカット版を見ました。

ビートルズの名曲『レット・イット・ビー』『ゲット・バック』が主人公の故・古尾谷雅人の意志を表す重要なモチーフとして機能していた角川映画が『悪霊島』でした。横溝正史作品を売りにしていた当時の角川書店、つまり角川春樹の戦略は大いに当たり、80年…

『ベン』(1972)ベンと少年の心の交流と残酷描写が同居する奇妙な続編。

前作『ウィラード』が予想以上にヒットして多くの観客を動員したためか、翌年の1972年には早速、フィル・カールソン監督による続編『ベン』が公開されました。 『ウィラード』のラスト・シーンであるベンたちによるウィラード粛清場面から始まるこの映画は一…