良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『アギーレ・神の怒り』(1972)ヘルツォーク初期の代表作。主演はもちろん相棒キンスキー。

ジャーマン・ニュー・シネマという大きな波を世界中の映画ファンに知らしめた、記念すべきというよりも見ておくべき作品のひとつがヴェルナー・ヘルツォーク監督初期の代表作となった『アギーレ・神の怒り』です。 この映画でいう“神”というのはイエス・キリ…

『女獄門帖 引き裂かれた尼僧』(1977)ついに解禁!エロ・グロ・ナンセンスの極致。見るべし!

牧口雄二という名前を知っている映画ファンはそれほど多くないでしょう。彼は東映に所属していた職人監督のひとりで、低予算かつ下劣な見世物映画、当時としては普通だった、興行のメインではない二本立てや三本立ての添え物作品を任されていました。 我が国…

『ウォルマート』(2005)儲かるのは会社だけ。従業員の生活と地元経済は壊滅!

日本もアメリカも大企業のお偉方の最大の関心事は自分の任期中の株主総会を上手くやり過ごすことです。そのために必要なのは売上・利益・顧客数などが前年度より純増していくことか、メーカーならば新技術の実用化が肝要になります。 この4点セットをクリア…

『わが青春のマリアンヌ』(1955)多くのクリエーターに影響を与えた青春映画の金字塔。

四十代以上となる僕ら世代には“わが青春の”という枕詞に続くワードは“アルカディア”でしょう。『宇宙戦艦ヤマト』や『キャプテン・ハーロック』、『銀河鉄道999』で有名な松本零士がこの映画から多大な影響を受けたのは間違いなく、本人もこの映画を愛してい…

『愚か者の船』(1965)大女優ヴィヴィアン・リーの遺作。見事な群像劇に驚きます。

短編であろうと長編であろうと、すべての映画には上映時間という縛りがあり、良い映画は時間を忘れさせてくれて、その作品世界に没頭させる力を持っている。 一方で普通の映画や出来の悪い映画には不必要な会話やシーンが少なからず存在し、観ている者をイラ…

『J・エドガー』(2012)アカデミー賞から無視されたクリント・イーストウッド最新作。

カルビン・クーリッジ以来、フーバー、ルーズベルト、トルーマン、アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、そしてニクソンと8代で約50年に渡り、彼ら歴代アメリカ大統領たちの数多くの秘密を握っていた悪名高いフーバーFBI長官の名前をはじめて知ったのは今…