良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『わが青春に悔なし』(1946)原節子の黒澤映画デビュー作品。強い女として描かれるのは初めてでは。

昭和の名女優、原節子がその生涯で出演してきた映画に見る彼女はどれを見ても上品な女性という印象のものが多い。『新しい土』での清潔で初々しい彼女、日本映画最高の巨匠として知られる小津安二郎監督の傑作『東京物語』『晩春』などに出演していた彼女、…

『蜘蛛巣城』(1957)水墨画のような映像美。黒澤映画史上もっともドロドロとした作品でもある。

半世紀以上も前になる1957年に製作された『蜘蛛巣城』は黒澤明監督の撮ったモノクロ映画の傑作のひとつである。1950年に国内では永田雅一社長に解りづらいと不評だった『羅生門』がヴェネチア映画祭に出品されていて、黒澤監督は結果として誰も予想していな…

『カイジ』(2009)ベストセラー漫画を映画化した話題作。長編ならではの難しさがあるが楽しめます。

前日は寺尾聰主演の問題作『さまよう刃』を観ましたが、今日は有休が取れたので用事を済ませてから、またまた近所の劇場に向かいました。24日からは山崎豊子原作の『沈まぬ太陽』も始まりますので、今月は毎週のように劇場に通っています。月末からの『サイ…

『さまよう刃』(2009)少年法は誰のために何を守るのか?問題を投げかける話題作。

東野圭吾原作、益子昌一監督脚本で公開されている『さまよう刃』を観に行きました。今週、そして来週は観たい映画が続々と公開されていて、嬉しい限りです。この映画、『カイジ』、『沈まぬ太陽』は必見かと思い、本日の夕方の回に間に合うよう仕事を片付け…

『人情紙風船』(1937)山中貞雄28歳、異国の地にて戦没す。これが遺作ではちと寂しい。

21世紀も10年が経とうとしている現在となっては、もはや知る人も少ない天才監督、山中貞雄の遺作となるのが、この『人情紙風船』である。半世紀以上前の1938年、彼はまだ28歳であったにもかかわらず、望まぬ死を迎えざるを得ませんでした。場所は…

『ヤッターマン』(2009)深キョン、生瀬、ケンコバが最高!で… 主役は誰?

今から30年以上も前の土曜の夜にやっていたテレビ・アニメの大ヒット作品『ヤッターマン』がなんと実写で復活と聞いたときにははっきりいって無謀ではないかと思いました。あのギャグセンス、あのメカ群、そして何より誰がドロンジョ、ボヤッキー、トンズラ…

『爆裂都市』(1982)土曜の夜だぜえ~!!!騒ごうぜ~!!!ああ…なつかしい!!

三十代も後半になると、積年の不摂生とストレスへの対応のために、人間は精神とカラダが随分と丸くなってくるが、ふとしたきっかけで、昔の尖った感覚が蘇ってくることがある。そのきっかけは昔よく使っていた道具だったり、聴いていた音楽だったりする。 ひ…

『ROCKERS』(1979)監督の死後、ようやく見つけ出された、インディーズを知る、幻の一本。

音楽ファン、ここではロックを中心に話します。急にロックと言われても、もうロックは音楽のメインストリームではありません。そして自らをロック・ファンと思っていても、各々の愛する対象はさまざまで、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、レッド・ツェ…