良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

『ガールズ&パンツァー 最終章 第一話』いよいよ始動!

 “ガルパン”の新シリーズが始まるというのを聞いてから随分と日にちが経ってしまいましたが、ついに僕が住む奈良でも先週土曜日から公開されています。  と言っても、あくまでもアニメ新シリーズの序章なので、上映時間は50分ちょっとの中編程度でアニメ番組を二話続けて見ている感じです。“ガルパン”のように好きなアニメならば、12話までぶっ通しで上映されてもついて行く体力はまだあります。  これまでに見たキャラクター達もちょこちょこ出演しているので前から見ていたファンには嬉しい構成でしょう。  聖グロ(ダージリン、アッサム、オレンジペコローズヒップ)、サンダース(ケイ、アリサ、ナオミ)、アンツィオ(アンチョビ、カルパッチョ、ぺパロニ)、知波単(西、福田)、黒森峰(まほ、エリカ)、プラウダ(カチューシャ、ノンナ、クラーラ)、そして大洗の各学校も三年生が抜ける寸前であり、まほはすでにドイツに旅立っています。
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 ダージリンも留学が決まり、大洗も生徒会が代替わりして、会長に五十鈴華、副会長に秋山優花里、広報に武部沙織が就任していました。  今回の戦う理由はこれまでの廃校阻止という大人への抵抗というものではなく、高圧的だがクオリティがそこそこ低かったカメさんチームの河嶋の留年騒ぎと仮想AO入試での得点稼ぎという笑ってしまうそれです。  ただ陸ではあまり機能していないように見える河嶋が実は“大洗のヨハネスブルグ”では崇められているという不思議な設定が楽しい。
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 船底での海賊エピソードはやりすぎな感があり、スターウォーズのバーと『天国と地獄』の貧民窟シーンのパロディのような楽しさがあります。ここで揃うのが新しい荒くれ者チーム、つまり“アリクイ”チーム以来となるサメさんチームです。  彼女たちが乗り込む戦車はイギリス製の第一次大戦の戦車戦に使用された菱形戦車Mk.Ⅳでかなり重そうで機動性に欠く感じではありましたが、車体の大きさによって“ある”場面で絶体絶命な大洗チームに貢献しています。
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 序章と言うこともあり、初戦の対戦相手であるBC自由学園との決着がつかないままエンディングを迎えるという消化不良な状態で満足感は下がってしまう。秋山は例のごとく潜入レポートビデオを作成するが、ロゴがルーカス・フィルムのようで笑ってしまいました。  険悪でチームワークの悪さをアピールしていたBCでしたが、それは策略でマリーの立てた橋上殲滅戦に大洗を引きずり込みます。  敵方の隊長の名前はマリーでいつも他を見下すような雰囲気でケーキを食べていますので、モデルはアントワネットでしょう。木で作られた橋で立ち往生するシーンが今回のクライマックスでしょう。
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 ここでも冷静沈着に状況判断をして、サメさんチームを上手く使い、危機を乗り越えた大洗のみほちゃんたちを殲滅できなかったマリーは部隊を立て直すために撤退していくシーンでさきほどの『玉ねぎの歌』を歌います。  彼女たちが歌うフランスの行進曲である『玉ねぎの歌』のシーンはプラウダの『カチューシャ』以来の仕上がりでした。  なんか聞いたことがあるこのメロディは『クラリネットをこわしちゃった』です。BCが使っている戦車はARL44、FT-17、S35であり、明らかにこの学校のモデルはフランスでしょう。ユニフォームや校章もいわゆるトリコロール仕様でおしゃれ感がよく出ています。
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 次回の第二話ではBCとの決着が描かれるものと思います。まだ見ぬ強豪との準々決勝や準決勝、そして決勝戦へとつながるのでしょうが、彼女たちが大学に進み、全日本でワールドカップを戦うところまでアニメや小説で描かれるにはあと10年くらいかかりそうです。  早い者順でしょうが、劇場ではミニ色紙をプレゼントしているようで僕も一枚もらいましたが、開けてみると、みほ隊長と河嶋がミニ雪だるまで遊んでいる場面でした。  期待度 80点