『映像研には手を出すな』(2020)アニメも成功し、夏前には実写版公開。主演は乃木坂のエース齋藤飛鳥!
現在、連載中のマンガ『映像研には手を出すな』はTVアニメ放送中で、今年の夏頃には乃木坂46の齋藤飛鳥(浅草)、山下美月(水崎)、梅澤美和(金森)をメインに迎え、実写版が公開予定です。
齋藤飛鳥が演じる浅草(べらんめえ調なので江戸っ子?)は世界観を含めた設定画に異常な集中力を示すものの本来はコミュニケーションに難があるキャラでいつも何か考えていそうな飛鳥には合うかもしれません。
アニメで浅草役として声優に抜擢された伊藤沙莉(いとうさいり)主演で大学生設定にした方が出来が良くなったかもしれません。ただ映画製作では集客能力が必要なのでこのキャスティングに間違いはない。
山下美月が演じる水崎は現役モデルで両親とも俳優で大金持ちの令嬢ではあるが、アニメオタクでアニメーター願望が強く、実写に興味ないという設定です。梅澤演じる金森はお金が大好きで、どうやったら金を稼ぐかに異常な執着を示し、問題が発生すれば、金か暴力で他人に自分の都合が良いように圧力を掛けるプロデューサー的な役割を務めます。
つまり、彼女たち3名で映像作品製作の最小ユニットを成り立たせています。バンドで言えば、スティングが率いた三人構成のユニット、ポリスみたいなものです。彼らには後に音響効果制作オタクの百目鬼が加わり、クオリティーが向上していきます。
さらにロボ研、アニ研、生徒会、地域の本屋さんも彼らの活動にいっちょ噛みしていきますが、コミックス5巻まではさすがに行かないでしょう。このように何もないところから、入学した三人を中心にアニメ製作を始めていきながら、徐々に周りの人達の協力を得て、大きな存在になっていく成長過程を描いています。
作品で描かれるディティールが異常に細かく、原作漫画では台詞回しだけでなく、各コマの細部に書き加えられた設定を読んでいくのも楽しい。アニメでも原作のニュアンスが大切にされていて、毎週日曜日の深夜の楽しみになっています。
アニメのオープニングにはchelmicoの『Easy Breezy』が起用されていて、見る前からかなり楽しい気分にしてくれます。映画版ではおそらく乃木坂46の曲が使用されるでしょう。また原作漫画とアニメ版では『未来少年コナン』が引用されていますが、劇場版ではどうなるのだろうか。
懐かしのギガントが出てきたり、原作ではルパン三世や宇宙戦艦ヤマトを匂わせるくだりもあります。マニアックなアニメ制作シーンや専門用語の羅列は一般的な観客に理解されるのだろうかなどいろいろな興味があります。
乃木坂46に関してはデビュー当時は絶頂期を迎えていたAKB48の派生グループ程度の認識しかされていませんでしたが、初期の頃から『制服のマネキン』『君の名は希望』『他の星から』など優れた楽曲が多く、個人的にはテレビ東京系列の『乃木坂ってどこ』はセンターだった生駒里奈が降ろされていく2014年くらいまでは毎週チェックしていました。
その後、白石麻衣や西野七瀬などがメインになっていきましたが、初期に貢献していた生駒里奈や生田絵梨花、齋藤飛鳥のほうが可愛いのになあと思いながらグループの隆盛を眺めていました。齋藤飛鳥も初期には選抜入りしていましたが、5年前くらいはずっと選ばれずにアンダーのメンバーとバンドを組み、ドラムを叩いていました。
昔から可愛い娘でしたが、ここ数年でようやく陽のあたる場所に出てきた感がありますが、彼女は何か別の将来を見据えているような覚めた眼を持っているので、辞めていった第一期メンバーともども気にかけておきたい。