良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

『チャーリーズ・エンジェル フル・スロットル』(2003)パロディ満載で笑える、おバカムービー。

 2003年製作の、マック・G監督作品。前作というか、TVシリーズでも昔見ていた、チャーリーズ・エンジェルがまさか、2000年に映画化されるとは思っても見ませんでした。しかも続編なんて、よっぽどネタがないのだろうか。『宇宙戦争』にも呆れ果てたが、これは許せる。何故ならば、この作品には妙な気真面目さがなく、徹底的に遊んでやろうという感じが充満しているからです。  これって、まるでキャメロン・ディアズ、ルーシー・リュー、そしてドリュー・バリモアという三人の人気ハリウッド女優のプロモのようなものなんですかね。『キューティ・ハニー』を見たときに、何か同じようなにおいを感じてしまいました。あれはほとんど、佐藤江梨子のファンだけが楽しめる映画になっていました。まあ、『キャシャーン』、『デビルマン』、『キューティ・ハニー』の中では、一番コケルと思っていた『キューティ・ハニー』が、一番まともな出来だったのが意外でした。前二作が酷すぎたからでしょうが。    キャメロン・ディアズが好きなので、着せ替えバービー状態の彼女にはかなり大満足でした。作品的には『エニイ・ギブン・サンデー』以降の彼女は、あまりいい仕事をしているようには思いません。綺麗な女優とは思いませんが、可愛らしさが尋常ではなかった『メリーに首ったけ』での彼女を見て以来、大好きな女優の一人です。ぜひとも、彼女には素晴らしい大作に出演して、確固たる地位を築いてほしいと思っています。ちょっと、ミーハーすぎますが。  ルーシー・リューは『アリー・My Love』や『キル・ビル Vol.1』もいいけど、これの意外性もいいです。実年齢は40歳近いと思うのですが、最近のハリウッド女優はみんな出世するのは30代後半が多いようなので、新鮮な感じは無いのですが、十分若く見えます。  前述の二人よりも、この作品で一番得をしているのは、ドリュー・バリモアでしょう。彼女のここでの役回りは、だめなひと役ですが、彼女が一番おいしいところ取りをしています。『ET』でのブレイク以来、伝統あるバリモア・ファミリーの一員として、スクリーンに登場してきましたが、キャメロンと同じく、そろそろ彼女にも傑作に出演して欲しい。  作品自体は、本当にバカバカしい映画であり、確かに笑えました。『CSI』、『ブルース・ブラザース』、『ターミネーター』などなど、パロディ満載で映画ファンならば、かなり笑える映像が数多く仕込まれています。    この作品のような「おばかムービー」は、「おばか」に徹底してくれていればそれで十分です。変に辛気くさくなく、カラッと明るいハリウッド・テイストが良い方向に出ている作品です。ボブ・マーレーが出演していないために、脇の厚さがなくなってしまっているのが残念ではありますが、本筋には影響ありません。  そして悪役で出演しているデミ・ムーア。まるで、ターミネーターのようでした。彼女は、昔は『ゴースト ニューヨークの幻』に出ていて、とても可愛らしかったのに、男のせいであんなふうになったのだろうか。ダンナもちょこっと出ています。    日本人として、この作品での、キャメロンたちを見ていると、まるで「峰不二子」が三人で、スクリーン狭しと暴れているみたいに見えました。ついでに、この作品とは直接関係ないのですが、スピルバーグ監督には、真面目なものよりも、このようなおバカムービーを、3本に一本は 作って欲しいものです。 総合評価 63点 チャーリーズ・エンジェル フルスロットル コレクターズ・エディション
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