良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

『花と蛇』(2003)ただのポルノ映画。しかも美しさも無い。なぜこれほど話題になったのか?

花と蛇』(2003) 団鬼六原作、石井隆監督で杉本彩が主演し、彼女の体当たりの演技が話題になった作品。しかしはっきり言って、ただのポルノじゃないか!という感じでした。  しかも中途半端に年を取っている彼女の裸を何故わざわざ見なきゃならんのだろうか。設定も無理がありすぎ、ラストも訳が分からない。せっかくタンゴ歌手という耽美で官能的な設定であるにもかかわらず、上手く使えていない。  夫役を務めた野村宏伸にいたってはむかしトシちゃんたちと出ていたTVドラマのままで、上手く歳を重ねられなかった男を見るのはツライ。  SMを皮相的に採りあげているだけで、精神面まで深く掘り下げているとは思えない。『ソドムの市』のように行き過ぎるのも考え物だが、この作品のように底が浅すぎるのもどうかなと思います。  さらに情けないのはこの作品がレンタル屋のロングセラーの場所に未だに居座り続けていることです。立ち止まっている人を見るにつけ、「やめときなよ!損するよ!」と言いたくなる気持ちが芽生えてきます。  R-18なんだったら、アダルト・コーナーに置けとツタヤに言いたい。芸術性があるならとにかく、あれはそういう皮を被っているだけのたんなるポルノ映画です。日活がかつて人気のあった女性タレントをポルノ映画に出して最後の見せ場を作った日活ロマンポルノの路線となんら変わりが無い。 総合評価 25点 花と蛇
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