良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

今年見た(観た)映画の本数は300本余り。もっと見たいが、まあまあのペースでした。

 今年もスカパー、WOWOW、BS2、ツタヤには大変お世話になりました。地方の映画ファンでも膨大な情報を得られる状況は今から20年ほど前までは考えも及びませんでした。20代の人たちには当たり前であっても、それ以上の人々から見れば、この映画を一日中見ようと思えば見れるというのは夢のような状況なのです。

 この恵まれた映画環境の恩恵を十二分に受けて、今年も多くの映画を楽しみました。ある映画は劇場で、ある映画はDVDで、そしてある映画はCS、BSで見ることになりました。その数が今年は300本余りでした。映画マニアが年間に観る数としては決して多くはありませんが、平凡なサラリーマンが働きながら、観ていった数とすれば少なくもないのではないだろうか。

 今年は溝口健二監督没後50年、アンドレイ・タルコフスキー監督の没後20年、そしてルキノ・ヴィスコンティ監督の生誕100年ということもあり、さまざまなメディアで彼らが取り上げられていたのは嬉しい限りでした。

 もうじき黒澤明監督没後10年を迎えますので、それまでには全監督作品、脚本作品、そして出来れば脚本そのものについても書いていければ良いかと考えております。黒澤ファンや溝口ファンのように新作を観ることのできない亡くなった監督たちのファンからすれば、良い作品であろうが悪い作品であろうが、順々に発表されてくる存命の監督作品のファンの人たちは羨ましく思うことがあります。

 良い映画、まあまあな映画、酷い映画と今年もさまざまな作品を観ましたが、どれもそれぞれに目の肥やしになったことと思います。何度見ても素晴らしい『ゴッド・ファーザー』は今年も見ました。

 今年に入ってから二回以上再見した作品は他に『生きる』『用心棒』『ゴジラ(1954)』『雨月物語』『天国と地獄』『2001年宇宙の旅』『紅の豚』『ハウルの動く城』などがあります。これらに混じって見た『グレンとグレンダ』『デビルマン』『模倣犯』もそれなりに楽しみました。

 ブログに書くときには過去に見た作品を再度見てから書くので、なかなか新作までは手が回りません。それでも月一回は必ず劇場に足を運ぶようにしていました。今年の映画界での話題作といえば、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』『シン・シティ』『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』『M:Ⅰ:3』『ダヴィンチ・コード』『ブラック・ダリア』などの洋画系。

 邦画では『ゲド戦記』『嫌われ松子の一生』『トリック 劇場版2』などがあり、これらについては劇場まで観に行きました。こうしてみると結構ミーハー的な通い方をしているのにたいして自分で自分に苦笑しそうです。まあ劇場独特の期待感や周りの観客を観察するのは楽しいので、どうしても話題作に集中してしまいます。

 観に行っても記事として書けなかった作品、まだ整理がついていない作品、下書きは出来ているものの纏めるのが億劫になっている作品もあり、上に挙げた作品でもまだ記事にしていないものも多々あります。『第十七捕虜収容所』『スティング』などは纏めきれていません。

 特撮ファンとして欠かせないところでは『小さき勇者たち ガメラ』にも通い、ガキどもに混じって観に行きました。特撮映画については、さすがに一人で観に行くのは辛くなってきました。CGバリバリの『サイレントヒル』などよりも着ぐるみのほうがしっくりくる自分は円谷系列の映画ファンなのでしょう。

 またロシア映画祭も良い思い出となりました。本当に映画を愛する人たちばかりのなかで上映された『イワン雷帝 一部』『イワン雷帝 二部』『戦艦ポチョムキン』『デルス・ウザーラ』には感慨もひとしおでした。さらにこれらのように映画を立て続けに、一日に劇場で4本観るというのは久しぶりでした。

 来年も大阪九条シネ・ヌーヴォではイングマール・ベルイマンの『サラバンド』に合わせて、彼の作品を一挙上映する企画があるので、『不良少女モニカ』『仮面/ペルソナ』『魔笛』『第七の封印』などは是非劇場で観たい。

 今年元旦最初に見た映画は小津安二郎監督の『晩春』でしたが、来年最初に観る映画は何にしようかなあ。いまのところはスタンリー・キューブリック監督の『スパルタカス』か黒澤明監督の『乱』が濃厚です。

 本年もこのような素人の映画ブログをご覧戴きまして、どうもありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。また来年には『ウルトラQ』についても記事にしていけたら良いと思っています。

 みなさまも良いお年を!