良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

『マジすか学園』(2010)映画ではなくドラマです。バカにできない面白さでした。劇場版もアリかも。

 スカパー!系のチャンネルにファミリー劇場という局があります。大昔の「ドリフ大爆笑」シリーズ、『だいじょうぶだあ!』(某出演者の度重なる不祥事のせいで、何度も放送中止になっている悲しいお笑い番組。)、『キャッツ・アイ』、『スラムダンク』、『ウルトラマン』、『太陽にほえろ!』など局の枠を超えたバラエティーに富んだラインナップなので、仕事から帰ってきた後やお休みの日に結構見ています。  地上波を見ているとどうしてもなんというかヌルさというか、あちこちに配慮した挙句に何が言いたいのかさっぱり分からないドラマが多く、見ていても集中が続かないものが多い。スポンサーのご意向やら、クレーマーにビクビクするせいで、つまらない番組が増えてしまっている。  
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 そんな中にAKB48が出演している番組が二つありまして、ひとつはメンバーがいろいろなチャレンジ企画に振り回されるネ申テレビ(神ではなく、“ねもうす”と読みます。)、もう一つが学園ドラマとなる『マジすか学園』です。もともとはテレビ東京系で放送されていたのでCS用番組というわけではありませんが、ヤンキーを扱っているので、オーバーですが、けっこう際どい内容ではあります。  見ていただくと分かりますが、秋元康脚本ということもあり、このドラマの壊れっぷりやどす黒い描写はかなり楽しめます。しかもそれを演ずるのがわざわざそんなことをしなくても十分に人気のあるアイドル集団なのです。コミカルな中にも真面目に取り組んでいるのが分かるので多少の拙さは熱意でカバーできています。
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 主役と助演を務めるのは人気投票(総選挙)2位の前田敦子と1位の大島優子で、かなり違った性格のキャラクターに描かれていて、陰性の前田、陽性の大島という感じです。大島は不治の病に犯されているという設定なので、学園ドラマにもかかわらず、彼女の芝居はほとんどが病院の中でのものでした。
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 一方、主役の前田はダークな過去を持つ設定なので、ほとんど笑顔はなく、無口なために、台詞もかなり少なくなっている。笑えるのは彼女がマジ・モードになるときにメガネを取るというシーンが毎回出てくるのですが、それがウルトラ・アイをつけるウルトラセブンと逆になっていて、セブンはメガネをつけると変身しますが、前田はメガネを取ると変身する(何かに化けるわけではありません)のが毎回楽しめます。  最初はアイドルが主演している、しょうもない番組なんだろうなあと思い、スルーしていたのですが、ある時に何気なく一挙放送を見ていると、見事にハマってしまい、気がつくと全話見ていました。決め手となったのは何だったのだろうかと思い巡らしましたが、おそらく物語が進めば進むほど、よりダークな心理面についての話が増えてくるからでしょうか。
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 他に、なぜ見れたのだろうと考えたら、多分彼女たちが上手くはないけど一生懸命に頑張っていたからだろうという結論に達しました。もともとキョンキョンや聖子らのアイドルは好きだったこともありますが、おニャン子クラブにはあまり魅力を感じませんでした。  一方、AKBは歌にしろ、ダンスにしろ、おニャン子よりも圧倒的にレベルが高い。プロデューサーは同じ秋元康ですが、コンセプトが“会いに行けるアイドル”というとおりで、より身近であることからも根本的に売り方やキャラクターの質が違うのかもしれない。
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 秋元康については楽曲もかつての勢いを取り戻してきています。モーニング娘。で大金をつかんだつんく♂が誰の目にも才能の枯渇を感じさせるため、余計に秋元康の復活が目覚ましく思える。AKB48だけでもあまり詳しくはないぼくでも『会いたかった』『RIVER』『ポニーテールとシュシュ』『桜の栞』『へビー・ローテーション』『Beginner』などは知っていますので、20代以下ならばかなりの曲を知っているのでしょう。   それはともかく、『マジすか学園』は昭和テイストと平成テイストをミックスさせた不良女子校ドラマでありますが、コミカルな部分が多いですし、目くじら立てずに見る分にはかなり楽しめるでしょう。絶頂期のアイドルは必ず主演映画を撮ってきましたので、そろそろ彼女たちの作品も作られるでしょう。
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 そのときにはもしかすると企画にこの『マジすか学園』が上がってくるかもしれません。学芸会の延長だと最初から断りのテロップを流しているのもかえって潔い。前田敦子大島優子をメインにほぼ全メンバーが出ていたようですので、さらに内容をより過激にして、各キャラクターをきちんと描き分けてから、R-15はさすがに回避するにしても、PG12程度のところまでの際どさで製作したならば、かなりの集客が見込めるのではないだろうか。  かつてのモー娘。人気のころよりも彼女たちの方が人気はあるようですし、このCDが売りにくい状況の中でもシングルで100万枚近いセールスを叩き出すわけですから、色眼鏡で見ずにきちんと評価すべきでしょう。
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 ドラマで活躍が目覚しいのはファン投票一位と二位で主役でもある前田・大島コンビが当然露出は多いのですが、じつはMVPといえるのは第三位の篠田麻里子で、彼女はゴージャスで圧倒的な存在感を持っています。フィジカル的に彼女は大きく、他のメンバーよりも10cm以上は高いので、第9話から第10話の格闘シーンでも強そうに見えます。  また第五位の渡辺麻友も身体は小さいのですが、自分の立ち位置や個性を分かっているようで、地味ながら印象に残っています。多くのメンバーがいるグループの中で自分の個性を押し出すのは大変ですが、彼女はなかなかの演技力を示しています。  そのほかに良い味を出しているのはヒール役で壊れた少女を演じた松井玲奈、前田に秒殺される板野友美、前田に惚れる宮澤、前田のクラスメイト役のチーム・ホルモン(指原・高城・北原・小森・仁藤)も後半になってくると見分けがつくようになりました。
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<前田対戦成績> 1 前田○対チーム・ホルモン(指原・高城・北原・小森・仁藤)●(どつきまわして秒殺) 2 前田○対歌舞伎シスターズ(河西・倉持)●(手刀一閃) 3 前田○対学ラン(宮澤)●(1インチ・パンチ) 4 前田○対山椒姉妹(多田・宮崎・奥)●(ヒザ蹴り・かかと落とし) 5 前田○対彫刻(秋元)●(合気道系の投げ) 6 前田○対シブヤ(板野)●(頭突き) 7 前田○対ゲキカラ(松井玲奈)●(マウント攻撃) 8 前田○対トリゴヤ(小嶋)●(マウント攻撃) 9 前田&篠田○対矢場久根グループ●(打撃による総長KO) 10 前田○対サド(篠田)●(クロス・カウンター) 11 前田●対大島○(エキシビション・マッチ) 12 前田△対松井△(宣戦布告)  「前田~!」「マエダ~!」と連呼されるので、ぼくは途中から前田日明を思い出してしまいました。そのため上記のような対戦表を書いてしまいました。ちなみに彼女の元タッグ・パートナーは高橋みなみでしたが、彼女の名前が高田ならば、UWFファンはさらに身近に感じたことでしょう。   グループ卒業後もテレビで活躍しているのは今のところは大島麻衣くらいですが、現役メンバーのなかでも人気のある大島優子前田敦子篠田麻里子板野友美宮澤佐江高橋みなみ渡辺麻友秋元才加小嶋陽菜などはなんらかの形で残っていけるのではないかと思っています。  実際、メンバーの何人かはドラマに進出してきてますし、バラエティにも徐々に出てきています。ぼくらでも見るようになってきているくらいですから、若い子達はもっとよく知っているのでしょう。ネ申テレビなどを見ていると、けっこう真剣に仕事やテレビ番組の構成などを考えている彼女たちを見ることが出来ます。
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サドに惚れました。私 ...
世の中マジしかねぇん ...
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