『愛の三分間指圧』(1968)指圧の心、母心!押せば命の泉沸く!カッ!カッ!カア~!
今日は全身の疲労をケアするために知り合いがやっているリンパ・マッサージを受けました。もう何回もやってもらっているのですが、全身やってもらうともれなくどこもかなり痛い。
指がツボやリンパの流れが滞る場所に来るとヒーヒー言わされます。しかしここで力んでしまうとしっかりと指が入っていかないので、堪えながらも脱力しておかなければなりません。
股関節、仙骨、背筋、顔が特に激痛が走りますが、終わったあとはスッキリするので、定期的に通っています。組み合わせるように針治療を受けに行くこともあります。
最初に針治療を行ったのは小6の頃で、当時は細長い針を刺してもらい、じっとしているという感じでしたが、今ではお灸を一緒に載せるものや電気針などもあり、ぼくは電気針をやってもらうと腰がスッキリします。職場でこういう話をすると、じいさん呼ばわりされてしまいますが、最近は開き直り、年寄りを大事にしろと言い返しています。
指圧の心、母心、おせば命の泉わく
昭和の人はもちろん知ってるでしょうし、たぶん平成の人たちもフレーズくらいは聞いたことがあるかもしれません。怪しいアジア系外国人のようなインチキ臭いニヤケた風貌でテレビでも活躍していた浪越徳治郎が主演している映画がありました。といっても石井聰互監督作品のヤツではありません。
そのタイトルを『愛の三分間指圧』といい、モノクロで40分ちょっとだと聞いていました。もちろんビデオは絶版で、DVDも出ていません。
タイトルを聞いて、存在を知ってからでもかなりの年月が経ちましたが、ヤフオクでも見つけられませんでした。内容は11PMみたいなノリで、エッチなジェット浪越がグラマーなオネエチャンに囲まれながら、セクハラスレスレの際どい話術で指圧法を紹介していくというHOW TO物だとのことでした。
ちなみにゴルフの尾崎三兄弟のアダ名がジャンボ、ジョー、ジェットだと聞いたときにまさかゴルファーのアダ名がジェットなのかと思わず笑ってしまいました。
すでに流通していないし、たぶんこれからも見ることはないのだろうと諦めていましたが、つい先日、レンタルビデオでこれを見つけたときは飛び上がりそうになりました。
まあ、有名でもなんでもないし、芸術性もないでしょうし、他の人からすれば、変なタイトルに興奮している変なオジサンにしか見えないでしょうが、変なオジサンで結構だと開き直り、スキップしそうになりながら、これを借りました。
そしてすぐに家に帰り、テープをデッキに入れるとモノクロ画面いっぱいにジェット浪越の両手の指がカメラレンズを指圧している光景が広がりました。カメラは肩なんか凝らないから、オレを揉んでくれと思いつつ、なんてシュールな映像からスタートさせるのだろうかと笑いそうになりました。
公開当時は映画館の大きなスクリーンいっぱいに映し出された彼の指を見て、おそらくは酔っ払いのオッサンからの容赦ないヤジが飛んだのだろうなと感慨深くなりました。
ドラマ形式で指圧の効用を伝えるパートとテレビ・ショー形式でバラエティのように皆の質問に答えたり、オネエチャンをからかったりしているさまはまるでキャバレーでの会話のようで、昭和の香りがプンプン漂ってきます。
ちょうど来日していた全裸のマリリン・モンローを治療したのが自慢のジェット先生はニヤニヤしながら、彼女についてのエピソードを語り出します。
真面目な部分もあり、ムチ打ち、肩こり、腰痛、胃痛、便秘、高血圧、糖尿病、精力減退などに挑むジェット浪越の勇姿を見ているだけで懐かしい。大昔の朝や深夜のバラエティによく彼は出演していて、足三里やら湧泉やらのツボを自然に覚えていきました。
当時はあちこちのツボを押しても、なんだかくすぐったいだけでした。しかし四十歳を越え、あちこちが痛くなり、健康だった時代には思いもよらなかった症状が出てくると、ツボへの刺激は強烈に痛みを増し、足つぼマッサージを受けると悶絶しそうになります。
月に二回程度はマッサージを受けたりしますが
腰が悪いですねえ
胃腸が疲れてますねえ
ストレスが溜まってますねえ
目が疲れるでしょう
精力減退気味ですかなどとビシビシ指摘されていき、ヒーヒー言わされています。
ジェット先生の指技を見ているとあまり圧力を掛けていないように見えるが、強く押せば良いという訳ではないようです。それでもヒーヒー言わされないとやってもらった感じが薄い気がするのも確かで、本当はどちらが良いのかはよく分かりません。
針治療も気持ちいいし、湿布やサロンパスも大好きです。ストレッチを1日10分するだけでもかなり違うとは聞きますが、無精者にはその10分でもなかなか出来ない。お金は掛かりますが、疲労は取っていかないと身体は時期に悲鳴を上げるかもしれませんので、毎月通っています。
総合評価 65点