良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

『見たい映画がやってない!』新作で観に行きたいと思えるものがまったくない!

 最後に映画館まで観に行ったのは夏ごろで、『Xメン フューチャー&パスト』でそれ以降は全く劇場通いをしていない。厳密に言えば、九条シネ・ヌーヴォセルゲイ・パラジャーノフ特集やイェジー・スコリモフスキ特集に足を運んでいるのでスクリーンで見ていないというわけではありません。

 しかしながら、映画を観に行く醍醐味はまだ評価が定まっていない新作を見て、自分自身がどう感じるかなので、これだけ観に行っていないというのは最近では珍しい。

 そういえば『ウッド・ジョブ』も観たなあとか思い出しながらも、記事にしていないし、見ていないも同じだなあとか思いつつ(『ウッド・ジョブ』自体は『おっぱいバレー』などと同じく、良質のコメディで楽しめました。)、なかなか記事を書く時間が取れなかったのが実際のところでした。

 そんなこんなでこれではいかんと自戒しつつ、近所の映画館で何が掛かっているのか調べようと思い、各劇場のサイトを覗きに行きました。「う~ん、何もないなあ…」。

 年齢を重ね、感性が鈍ったのかなあと思い、知り合いの映画ファンの女子大生に「最近、何か観に行った?」と尋ねましたところ、「『グランド・ブダペスト・ホテル』以来、ぜんぜん観に行っていない。」とのことでした。

 ということは本当に今掛かっているのが興味を引かないということなのだろうか。近くのイオンではまだドラえもんをやっていますし、ネタがないのでしょうね。それならいっそ年間ランキングベスト10祭りにでもして、お正月映画封切までの空白期間を“アナ雪”や“るろ剣”で埋め尽くせばいいのになあとも思いますが、上映権とかがいろいろうるさいのでしょうね。

 今年の映画は今年のうちに見るべきだと思うのですが、どうなのでしょう。封切られた時には時代の必然としてその映画が出てくるものなので、後になって、どうだこうだというのは本来は意味がないのかもしれない。

 それでもずっと映画の記事を書き続けているのはもしかすると映画の欠陥を書かない、もしくは書かない、お金をもらっている評論家たちの宣伝記事への抵抗なのでしょう。

 レベルの低い作品にもそれなりの楽しさはあるものなので、ありのままに書けばいいのにとは思いますが、「いやあ、たいしたことないから、むだづかいはやめなよ!」ともいえないので、駄目な子供を褒めるのと同じように、「でもこの子にはこんないいところがあるのよ!」と甘やかすバカ親と同じ心境なのでしょうか。

 ただ思うに、なんでもランキングがあるように金銭面での縛りがない権威としての映画評論サイトがそろそろ出てきてほしいなあとも願う今日この頃です。

 いい加減に一言コメントでの星や点数の多さだけで評価を決定するのは無意味なので止めてほしい。莫大なお金と手間をかけて映画を製作したスタッフや製作会社、それを掛ける映画館に失礼ではないだろうか。まあ、もっとも本当に人間が作ったとは思えない欠陥だらけの粗悪品が出回ることもままありますので、一概に否定はできません。