『女子ーズ』(2014)桐谷美玲主演の脱力系戦隊モノ。外し方がイイ感じです。
仕事終わりで自宅に帰ると家人がテレビをつけています。たいていはバラエティ番組が流れていますが、こちらが見たいのはその日のニュースです。
リモコンを奪い、合わせるチャンネルは10チャンネル、これは関西では日本テレビ系列のチャンネルです。やっているのはZEROで、ここでキャスターをしているのが嵐の桜井君、そして桐谷美玲さんです。
可愛らしい感じで、スレンダーな彼女はロケなどにも出かけています。映画に出ている彼女を見たことはなく、木村拓哉や大島優子、そして最近やたらとテレビやCMに出てくる本田翼と出演していたドラマ『安堂ロイド』やコーセー化粧品のCMなどで見かける程度でした。今回は映画出演している彼女をはじめて見ます。
何気なくTSUTAYAで新作棚を眺めていると、評判が異常に悪かったガッチャマンの実写化がありましたが、それには当然目もくれずに、中島哲也の『渇き』や『グランド・ブダペスト・ホテル』とともに並んでいましたので、3本セット割の最後の一本としてこれを選びました。
戦隊モノかつコメディらしいようなので、とりあえず借りてみました。再生してみると戦隊モノの内幕的内容で、ぼくらが日ごろ目にすることはないヒーローの日常をほのぼのと描いています。いかにもイマドキの若い娘的な発想が楽しく、小ネタにクスクスしてしまいました。
戦隊モノなのになかなか全員がそろわず、しかも揃わない理由が笑ってしまう。眉毛やお肌の調子が悪い、読みかけの漫画が終わっていないから行きたくない、仕事中だから無理など従来の戦隊モノとは一線を画すので戸惑うかもしれない。
女の子だけの戦隊なのに“ピンク”、つまり桃色キャラクターがいない。集められた5人が選ばれた理由がただ名前の中に“色”がついているだけだったり、みんなが揃うまで怪人と戦闘員の方々に待っていてもらったりと笑わせてくれます。
正統派の戦隊ファンが見れば、イラついてしまうのでしょうが、大目に見てふんわりしたゆるさを楽しめれば十分かもしれない。ハードルを下げて、ほのぼのした心で楽しみましょう。女子ーズの5人のうち、ぼくが分かったのは桐谷さんと有村架純だけでした。ほかの人はこれをきっかけにブレイクさせたいと事務所が押し込んだのでしょうね。
なにはともあれ、恋に仕事に悩みながらのヒーロー稼業に頑張り続ける女子ーズの姿はなんだか可愛らしいのでした。タダでやるのは嫌だと時給を要求する姿はこれまでのヒーローにはないもので、斬新でした。
総合評価 65点