良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2014-01-01から1年間の記事一覧

『魔の火山湖・甦えった巨大生物の恐怖』(1977)『火山湖の大怪獣』という題名でリリース!

小学生時代にテレビで見た時には『魔の火山湖・甦えった巨大生物の恐怖』という水曜スペシャルみたいな題名で放送されていたのが、ビデオからDVDとフォーマットが変わるたびに題名まで変わり、結果としてDVDタイトルは『火山湖の大怪獣』となってしまいまし…

『大虐殺』(1960)ビデオ時代はなぜか改題され『暴圧~関東大震災と軍部』だった…。

『暴圧~関東大震災と軍部』は今は亡きニヒルな天知茂主演作品で、VHSビデオ時代には大きなレンタル屋さんに置かれていましたが、現在はDVD化されておらず、なかなか視聴困難な作品の一つです。 そもそも1960年公開当時は戦後の反動としての軍隊アレルギーも…

『危険な恋人』(1968)エログロだけじゃなかったティント・ブラスの奇跡的なポップなサスペンス。

イタリア人のティント・ブラスが監督した作品のイメージは『カリギュラ』『サロン・キティ』など爛れきったエロ映画であり、彼自身も俗悪な見世物を世に送り出す映画人というところでしょうか。 もっとも本人の意思でそうしたというよりも、ギャラが高い製作…

『フクチャンの潜水艦』(1944)懐かしのフクちゃんがアラクマさんと一緒に米軍と交戦!?

先日、記事にした『桃太郎 海の神兵』と同じく戦争末期の1944年に戦意高揚映画として人気キャラクターのフクちゃんを主役(アラクマさんやキヨちゃんもいたのでビックリ?)に起用して製作されたのがこの『フクチャンの潜水艦』です。 フクちゃんではなく、フク…

『猛獣大脱走』(1983)昔はよくテレビで放送されていましたが、今なら無理かなあ。

中学生時代、普通は平日のお昼頃や深夜の時間帯には多くの真面目な人たちは働いていたり、勉強していたり、明日また頑張る鋭気を養うためにイレブンPMなどには目もくれずに布団に入っていました。 しかし、皆がそうしているはずもなく、学校を早退したり、ズ…

『X-MEN フューチャー&パスト』(2014)シリーズ累計7作目。マーヴェル・ワールド全開!

本日、友人と二人で『X-MEN フューチャー&パスト』を観に行きました。シリーズとしては7作目(ウルヴァリン・シリーズも含む。)であり、固定ファンならば、少々のことには目を瞑る準備はできているはずです。 日本地図が変だった『ウルヴァリン:SAMURAI』を見…

『桃太郎 海の神兵』(1944)手塚治虫が影響を受けた幻の名作が大船に眠っていたなんて。

あらゆる物資が底をつきかけ、言論の自由などもなく、物質的にも精神的にもまったく何も無かった太平洋戦争末期の1944年の暮れに完成したのが『桃太郎 海の神兵』です。 このアニメ映画は1945年には公開され、手塚治虫らの戦後世代のクリエイターたちに大き…

『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)不死身のウルヴァリン、スピンオフ第二弾だったはずだ…

映画館での予告編が流れていた時から気になっていて、今週末から公開されている『X-MEN フューチャー&パスト』を見るための復習を兼ねて、ただいまシリーズの過去作品群を見直しています。 とゆうか“FUTERE&PAST”とわざわざ英語表記にせずとも「過去と未来」…

『悪い奴ほどよく眠る』(1960)異色の社会派作品で、黒澤プロ設立後の第一弾。

黒澤明監督作品に関して、10年越しでぼちぼちブログ記事をアップしていってはいるもののいまだに書けずに残っているのは『悪い奴ほどよく眠る』『どですかでん』『生き物の記録』『まあだだよ』の四本の現代劇です。 政治腐敗の闇を描いた『悪い奴ほどよく眠…

『清須会議』(2013)三谷ワールドを期待する向きには肩すかしかも…。

面白いはずだという過剰な期待が大きすぎる三谷幸喜監督作品。今回、挑むのは時代劇。さてどうなるのかなあと思いつつ、コメディ好きにも時代劇好きにも納得できる内容に仕上がるのかという疑問はぬぐえない。 常連俳優陣は今作品でも健在で、唐沢寿明ら一部…

『煙突屋ペロー』(1930)戦争の影が忍び寄る昭和初期に制作されていたアニメ短編。

先日、ベラデンさんからのリクエストにより、『煙突屋ペロー』という一本のアニメーション映画についての記事を書くことになり、さっそく本日、動画サイトへ視聴しに行きました。 タイトルは『煙突屋ペロー』でスタイルは影絵アニメーションでした。ぼくはこ…

『そして父になる』(2013)家族の繋がりは血の繋がりを超えられるのか。重いテーマです。

公開当時、話題になっていた福山雅治主演の『そして父になる』を観に行く機会を逃し、レンタルDVDがTSUTAYAさんに並んだ頃にようやく見ることができました。 ずっと気にはなっていたのですが、間が悪く用事が重なっての自宅鑑賞です。仲の良い女友達がいて、…

『地底の原始人 キングゴリラ』(1970)顔は獣人、身体は小太りの白人(笑)何だこれ?

『地底の原始人 キングゴリラ』のタイトルをはじめて見たのはいつだったろうか。はっきりとは覚えていません。しかしまあ、ふざけたタイトルです。まさかこの作品が往年のハリウッド女優、ジョーン・クロフォードの最後の映画出演作品になるなんて、彼女の経…

『激突!』(1972)若き日のスピルバーグが発表した傑作、巨大鉄塊が襲い掛かる怪獣映画?

もともとはテレビ映画として製作された、スティーヴン・スピルバーグ監督の若き日の作品『激突!』はその出来の良さから他国では劇場公開されたほどの傑作です。 アナログ時代はもちろん、デジタル時代になっても、CSやBSで何度もテレビ放送が繰り返されてき…

『テルマエ・ロマエⅡ』(2014)大ヒットした前作をさらにパワーアップした第二弾!

前作『テルマエ・ロマエ』が最高に楽しく、見終ってから、さっそく近くのスーパー銭湯になだれ込むほどでした。さすがにここまでやる人はいないだろうなあと思っていましたが、じつは周りにもぽつぽつと同じ行動をとった人が何人もいました。 予告編に“T2”の…

『マージン・コール』(2011)豪華キャストで製作された、リーマン前夜の悪あがきを描いた野心作。

リーマン・ブラザースを臭わせる証券会社で行われる破綻前夜の悪あがきを描いたのがこの『マージン・コール』です。主演にはケヴィン・スペイシー(少しだけ良心が残っている慎重派のベテラン部長役)、ポール・ベタニー(やり手の主任で浪費し続ける中間管…

『相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』(2014)第三弾!映画らしくなってきた

初日の午後からの回での鑑賞となったのが『相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』です。八割方席が埋まっていて、内訳としては老若男女がまんべんなく来ている感じで、さすがの人気シリーズだなあという感想です。 スピンオフを含めると相棒シリ…

『UTU/復讐』(1983)シリアスで見応えのあるニュージーランド映画。激しい怨念に驚きます。

『UTU/復讐』はかなり前から注目していたニュージーランド映画でかつてはビデオテープが販売されていました。 しかしながら、DVD時代になってもフォーマットが更新されないまま今日に至っています。海外版DVDは販売されてはいますが、リージョン1なので再生…

『ミズーリ・ブレイク』(1976)アーサー・ペン監督、マーロン・ブランド主演でも無名な映画って。

アーサー・ペン監督で、マーロン・ブランド主演作となれば、名前だけで判断しても一定以上の水準の出来映えは保証されたようなものだが、この映画はあまり知られていない。 マーロン・ブランドという人は『ゴッドファーザー』『波止場』『地獄の黙示録』とい…

『アナと雪の女王』(2014)主題歌も大ヒットしているディズニー映画。松たか子熱唱!

日本語吹き替え版を担当した松たか子の歌唱力への評価がかなり高い(彼女って、若い頃にCD『明日、春が来たら』で紅白も出していましたし、かなりヒットしていた記憶があります。)と動画サイトで話題になっているのは聞いてはいます。 それでも何だかんだ言っ…

『愚者の歓喜』(1939)名曲『踊るリッツの夜』を歌うゲーブル、踊るゲーブル。

『愚者の歓喜』は1939年公開のミュージカル風音楽映画です。アメリカとの決戦を控えていた我が国では敵性国家の文化である楽しげなエンターテインメント作品は当然のように一般公開されていません。 今でもじっさいに仮想敵国の文化はシャットアウトするとい…

『秘密戦隊ゴレンジャー』(1976)みんなの憧れ!戦隊モノの元祖!ぼくはキレンジャー好き!

幼稚園に通っていた頃に始まり、小学生の低学年までの長きに渡って放送されていた、戦隊モノの元祖となるのが『秘密戦隊ゴレンジャー』です。ビデオなんかもちろんないので、子供ながらも常に集中力を発揮し、放送初期の黄金仮面の勇姿をワクワクしながら見…

『ありそうでない』有名そうだったり、興味を引きそうな題材だけど公開されてない題材。

もともとはエイプリルフールに出そうと思っていた記事ですが、間に合わなかったので本日書いておきます。 ありそうでなさそうな映画(妄想)ですので、あしからず。たぶん企画にもかからなかったのでしょうが、見てみたい作品ばかりを集めてみました。 『ネッ…

『恐怖の雪男』(1957)ハマー・フィルム製作の異色の雪男映画。雪男の登場はなんと!

血の臭いが漂ってくるようなスプラッター描写の先駆けだったハマー・フィルム映画には今でも多くのファンがついていて、多くの作品のDVDがリリースされています。 そんななか、この『恐怖の雪男』も発売されていますが、この映画はハマー・フィルム製作のホ…

『獣人雪男(アメリカ公開版)』(1958)“HALF HUMAN”というタイトルで公開されていました

円谷プロが『ゴジラの逆襲』のあとに製作した『獣人雪男』はわが国では現在でもソフト化はされておらず、10年以上前にはグリフィン絡みのビデオが出回って、マニアの間では話題になっていましたが、じつは『怪獣王ゴジラ』と同じく、アメリカ公開版の『HALF …

『腹腹時計』(1999)反日極左テロリストによる天皇暗殺計画を描いた超問題作。

渡辺文樹監督が取り上げるテーマと作品は常に大きな問題を提供します。思えば、『家庭教師』や『島国根性』などはまだまだ序の口に過ぎなかったのは後から分かることでしかない。 そのあとに続く『罵詈雑言』では原発絡みの選挙不正工作の実行者の殺害を描き…

『キック・アス』(2010)オッサンたちをノックアウトする可愛い殺人マシン、ヒット・ガール登場!

ブログを始めた当初からお付き合いのあるトムさんからのリクエストをいただきましたので、今度の記事は『キック・アス』にしようと決めていました。 これまでなんとなく敬遠していた『キック・アス』でしたが、リクエストをいただいた後にCSで放送がありまし…

『キック・アス ジャスティス・フォーエヴァー』(2014)小悪魔殺人マシン、ヒット・ガール復活!

新作公開に合わせて、急いで録画していた第一作目を見た後に映画館へ走り、朝の第一回目の回を観に行きました。 午前9時過ぎの上映でしたが、チケット売り場に行くと多くの観客が順番を待っていました。まさか、『キック・アス ジャスティス・フォーエヴァー…

『ナイト・オブ・ザ・リビング・マミー』(1982)マミーとはママではなくミイラのことなんだね。

南米ブラジル発の映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・マミー』を知っている人はいったい何人くらいいるのだろうか。またこれを見た人はさらに少ないに違いない。 ただ幻の名作などではなく、見たいというニーズや情報量がなかっただけでしょう。日本人にとっ…

『まごころを君に』(1968)知性を得たのにふたたびすべてを失う残酷な結末。もう戻れない。

学生の頃に『まごころを君に』というタイトルの映画をテレビで見たことがありました。もちろんビデオも普及していなかった当時の僕らが見たのはテレビ放送の日本語吹き替え版です。どんな作品なのかも分からずに見続けていくとあまりにもシリアスな内容に大…