映画(ハ行)
一昨年に読んだ映画本のなかでもっとも興味深かった町山智浩の映画エッセイ集『トラウマ映画館』で最初に取り上げられていたのが『バニー・レークは行方不明』でした。 本を読んでから、このマニアックな魅力に溢れる作品を無性に見たくなり、ヤフオクやAmaz…
最近、学生時代にレコード音源を録音していたDATが20本ほど倉庫から出てきたので、暇を見つけながら、少しずつCD-Rに焼いています。 80年代はサントラ・ブームがありまして、映画と音楽業界とのタイアップが幅をきかせはじめていて、『パープル・レイン』『…
携帯メールで文章を作ろうとして、普通にひらがなで“はくち”と入力しても、一回目にはこの映画のタイトルは変換候補に浮かんできませんでした。 Wordの変換ではさすがに出てきますが、どうやらこの言葉も過剰な配慮のために規制対象になっているのか、それと…
低予算映画であることが付けられた邦題によって、どんなバカでもすぐに分かるのが『ホラー喰っちまったダ!』です。原題からだと電子レンジの大虐殺という感じでしょうか。当然これは『悪魔のいけにえ』のパクリです。 『吸盤男オクトマン』と同様に大昔のア…
曽根中生監督自身が気に入っている作品であり、興行的にもヒットしたのが1983年公開のこの『BLOW THE NIGHT 夜をぶっとばせ』です。 噂には聞いていましたが、観る機会に恵まれず、今回はじめて全編を鑑賞しました。僕が通っていた中学校では学校独自の映画…
『パニック・アリゲーター/悪魔の棲む沼』(1978)は『ジョーズ』(1975)以降に大量生産されたイタリアの動物パニック映画のひとつで日本では劇場公開はされていません。そんなときのためのテレビ洋画劇場で、ぼくは子供の頃にこれを見たときにはこの映画のチー…
『バニシング・イン・60″』とは直訳すると「60秒以内に消え失せる」という意味でしょうが、この映画では60秒以内で駐車場から乗用車を盗難するという意味で用いられます。ただしこの映画の原題は『Gone in 60 Seconds』なので、こっちの方が分かりやすい。 …
前作『ウィラード』が予想以上にヒットして多くの観客を動員したためか、翌年の1972年には早速、フィル・カールソン監督による続編『ベン』が公開されました。 『ウィラード』のラスト・シーンであるベンたちによるウィラード粛清場面から始まるこの映画は一…
蜷川実花作品を振り返ると思い出すのはポップでカラフルなイメージです。土屋アンナを起用した『さくらん』、AKB48のPV『ヘビーローテーション』で見たような華やかでエロチックな匂いが充満している感じの色彩が彼女らしく思います。 ただ残念ながら、彼女…
レコード会社との枚数リリース契約上、出さざるを得なかったのがビートルズ唯一の二枚組オリジナル・アルバム『ザ・ビートルズ』です。 アナログ・レコードを久しぶりに手に取り、B面最後の『ジュリア』を聴き終わり、ターン・テーブルへ二枚目のレコードと…
邦画と洋画のホラー映画の違いは何だろうか?ユニバーサル映画は多くの怪物を生み出し、吸血鬼ドラキュラ、フランケンシュタインの怪物、ミイラ男、狼男、半魚人などは今でも多くのファンの心を鷲掴みにしています。 一方、わが国のホラーとはずばり怪談であ…
日本ではTV放送のみの未公開映画らしく、『戦慄!昆虫パニック/砂漠の殺人生物大襲来』『昆虫パニック』『SF超頭脳アリの王国・砂漠の殺人生物』など放送のたびに数々の邦題が東京12チャンネルによって付けられていて、ファンの記憶を混乱させています。 …
名探偵シャーロック・ホームズを生み出した、有名な推理小説作家アーサー・コナン・ドイルや世紀の奇術師ハリー・フーディーニまでもが巻き込まれてしまい、本国イギリスのみならず、世界中で大騒ぎになった1917年にヨークシャー州のコティングリー妖精事件…
『不意打ち』はもともと往年のハリウッド女優、ジョーン・クロフォードに主役のオファーがあったそうです。『何がジェーンに起こったか?』で久しぶりに表舞台に戻ってきた彼女は執念深くて陰湿なベティ・デイビスに虐待される役を演じていましたので、イメ…
思えば遠くへ来たもんだで、かれこれ30年以上も前になりますが、ぼくが神奈川県に住んでいた小中学生時代に、午前10時過ぎや昼下がりの午後、そして深夜となぜか一日中、映画やアニメの再放送ばかりを放送していたテレビ局がありました。 38度くらいの熱があ…
最近、レンタル屋さんに行くと若いギャル風やセクシー系グラドルらしき女の子を無理やりアクション映画や突飛なSF&劇画チックの映画に出演させて、チープなパッケージのジャケットで勝負しているジャケ借りの作品を棚に並べているのをよく見かけます。 そん…
映画ファンなら誰でもそうでしょうが、大人になってから観た映画よりも小学生から中学生の頃に観た映画の方が思い入れが深いに違いない。 ただし、たしかにこういう感じの映画を見た記憶があるのだが、そのタイトルが思い出せない。頷いていただける方もいる…
なんやかんや言いながら、今年も月2本ペースで映画館に通い、新作を観ています。7月は『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 』『コクリコ坂から』を観に行きました。 観に行ったのは平日の朝からの回だったので、夏休みとはいえ、さすがに人数も少ないのかと…
この作品が公開されるという広告をGW前くらいにはじめて見たのはコンビニで、しかも提供がディズニーだったので、てっきりディズニー・ランドのアトラクションがリニューアルしてお目見えするのだと直前まで勘違いしていました。 撮影は海岸でのシーンはハワ…
今日は休みが取れたので、大雨の影響がまだあってグズついてはいたものの、せっかくのお休みですので、家にいるのもどうかと思い、シリーズをすべて観てきたジョニー・デップの『パイレーツ・オブ・カリビアン生命の泉』を観に行きました。 とりあえず家から…
ついにアカデミー主演女優賞を取ったナタリー・ポートマンがリュック・ベッソンの『レオン』(1994)にワカメちゃんやまるちゃんのようなヘア・スタイルでスクリーン・デビューしたのは彼女が11歳の時でした。 その後、『あなたのために』『フリー・ゾーン』…
南米大陸を流れる大河、雄大なるアマゾン川をまるで『地獄の黙示録』のウィラード中尉のように、ただひたすらに遡ると、次にはとてつもなく深く険しいジャングルの密林を切り開き、そのまた頭上に高く聳える急斜面の山を越えた向こう岸に無尽蔵にあるゴム林…
ニュージーランド生まれのピーター・ジャクソン監督の代表的な作品を一本挙げるように言われると、多くの人たちが思い出すのは三本に渡る一大サーガであるロード・オブ・ザ・リングのシリーズであり、リメイク版『キング・コング』のような3時間を超える大作…
もしかすると『サンタ・サングレ』以来、二十数年振りの新作を発表するかもしれない寡作の映画監督、アレハンドロ・ホドロフスキー監督にとっての初めての商業作品となるのがこの『ファンドとリス』です。 つい最近発売されたホドロフスキーのボックス・セッ…
今回はFIFAワールドカップ公式記録映画『ヒーロー』についての記事になります。毎回、彼らはサッカーの普及のために大会全体をとらえた記録映画を製作していまして、サッカーが好きなぼくはそれらの映像を1970年のメキシコ大会の分から1990年のイタリア大会…
3日前に用事があったついでに寄った心斎橋のTSUTAYAでなかなか見つけられなかった珍しいタイトルを数本ほど発見してしまいました。ついつい見たくなり、後先考えずにレンタルで借りてきたので、今日は返却を兼ねて、地元の奈良ではなく、ミナミのマルイの八…
数ある渡邊文樹監督作品中でも、タイトルからして強烈なインパクトを持っているのがこの『バリゾーゴン』です。VHS時代にはウチの近所のレンタル屋さんにもあったような記憶がありますが、はっきりと覚えてはいません。 この映画で覚えているのは内容よりも…
80年代を代表するアイドルである松田聖子の歌を始めて聴いたのは小学生の頃で、曲は彼女のデビュー作となる『裸足の季節』でした。すぐにこの歌が好きになりましたが、あまりヒットしていたという記憶がありません。まだ小学生だったので、オリコンとかは知…
今週ヤフオクで何気なく見つけた、この映画のタイトルは『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』、つまり『ウルトラ6兄弟と怪獣軍団(原題は『ハヌマーンと7人のウルトラマン』)』の続編でした。 権利関係の怨念もあり、おそらく円谷プロからは永久にウルトラ…
『盗まれた街』を原作に持つ、『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』はドン・シーゲル監督初期の異色の作品であり、1950年代のSF映画の代表作品の一つでもある。このオリジナル版がSFファンの心をがっちりと掴んだためか、何度もリメイクをされ、70年代のカウフ…