良い映画を褒める会since2005

他ブログで映画記事や音楽記事も書いておりました。評価基準は演出20点演技20点脚本20点音楽10点環境10点印象20点の合計100点です。

2011-01-01から1年間の記事一覧

『ピラミッド』(1955)子どもの頃に見たっきり30年近くが経ちました…。現在入手困難!

映画ファンなら誰でもそうでしょうが、大人になってから観た映画よりも小学生から中学生の頃に観た映画の方が思い入れが深いに違いない。 ただし、たしかにこういう感じの映画を見た記憶があるのだが、そのタイトルが思い出せない。頷いていただける方もいる…

『影狩り』(1972)ずっとお蔵入りしていた、石原裕次郎の幻の時代劇がCSで放送されました。

美空ひばりと並んで、戦後最大のスターだった石原裕次郎が主演した時代劇映画『影狩り』は残念ながら日本国内ではビデオ時代を含めて、未だにソフト化されていない作品の一つです。 しかしながら、同じくソフト化されていない『黒部の太陽』とは事情が違い、…

『絞殺魔』(1968)ずっと気になっていたタイトルを近所のツタヤで発見!内容には少々ガッカリ。

『絞殺魔』はずっと気になっていたタイトルでしたが、なかなか見る機会のなかった作品でした。トニー・カーチスがサイコ殺人鬼を演じた、モノクロが強烈な印象を与えるジャケット写真を見てから、ずいぶんと年月が経ちました。 いつまで待ってもスカパー!の…

『霊魂の不滅』(1920)サイレント黄金期の傑作。日本ではこの映像美を見られないのが残念です。

北欧スウェーデン生まれの映画監督、ヴィクトル・シェストレムのサイレント映画の傑作『霊魂の不滅』が公開されたのは今から一世紀近く前の1920年となります。 上映されていた当時は世界的評価を受けたそうですので、もしかすると淀川長治さんなら見ていたか…

『ターミネーター』(1985)ジェームズ・キャメロンとシュワルツェネッガーの出世作。何度も見ました。

1985年。自分の周りを見回すと、ほとんどの友達があまりお金を持っていなかった高校時代、仲間内で話題になっていて、観たいなあと思っていたのがこの映画でした。 アメリカ公開は前年の1984年だったため、多くのサイトでは1984年を公開年として記載していま…

『ターミネーター2』(1991)なんといっても“HASTA LA VISTA,BABY!”でしょう!

この映画を公開初日に劇場で観たあとに、友人とまず最初に話題になったのが、印象的だったシュワルツェネッガーの台詞の“HASTA LA VISTA,BABY!”でした。 とりあえず英語でないのはすぐに分かりましたが、何語でどんな意味なのかがなかなか掴めずに、最終的…

『ハリーポッターと死の秘宝 PART2』(2011)初3D!10年に渡った物語もいよいよ最終話。

なんやかんや言いながら、今年も月2本ペースで映画館に通い、新作を観ています。7月は『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 』『コクリコ坂から』を観に行きました。 観に行ったのは平日の朝からの回だったので、夏休みとはいえ、さすがに人数も少ないのかと…

『日本暗殺秘録』(1969)テロリズムを礼賛した東映の問題作。ただ平成の世でも共感できる点がある…

かつて日本映画界にあって、『仁義なき戦い』『緋牡丹博徒』『日本侠客伝』などの大ヒット作品と続編シリーズもあり、俗悪なヤクザ映画で多くの興行収入を稼いでいたのが東映でした。 興味深いのはそういった“形”としてのヤクザ映画や見せ物映画を製作する中…

『X-MEN 2』(2003)より深く、より暗くなっていく第二弾。よく出来ています。

ミレニアムや2000年問題、そしてノストラダムスの大予言に沸いた世紀末後の2000年に公開され、大人気だった前作『X-MEN』に引き続き、3年後の2003年に公開されたのがこの『X-MEN 2』でした。 前回の作品『X-MEN』では白人と黒人の間の差別を解消し、生きる権…

『スカイライン-征服-』(2010)低予算なのに、おもいきり広げた大風呂敷をどうするのだろうか?

一昨日に『X-MEN ファースト・ジェネレーション』を観たばかりなのですが、気の向くままに今週2本目の鑑賞になったのが『スカイライン/征服』でした。 『もしドラ』を掛けていた映画館での予告編を見たのみで他に何も情報を得ないで、チケットを購入すると…

『X‐MEN ファースト・ジェネレーション』(2011)過去作品を見ていなくても十分に楽しめます!

ここ一週間で過去作品シリーズとなる4本のDVDを近所のTSUTAYAで借りまくり、仕事の合間を縫い、なんとか短期間ですべて見終えてから、休日に劇場まで観に行ったのが『X-MEN ファースト・ジェネレーション』でした。 10年来の長年のファンがこれを観たら、あ…

『X-MEN』(2000)大人気アメコミの映画化作品。偏見を持たずに見ると楽しい!

アメリカの人気コミックを元に製作されたということを聞かされていたので、どうせメイド・イン・USAの中身がなくて筋肉質でデリカシーのない、家族向けか、十代のバカップル向けにぴったりな時間潰し用の下らない映画だと思っていました。 そのため、何度か…

『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(2010)話題にはなりませんでしたが、良質なコメディでした!

『裁判長!ここは懲役4年でどうすか?』とはなんとも人を食ったタイトルです。公開されたのは2010年ですので、去年の作品ということになりますが、まったく話題になりませんでした。 しかし、このコメディは思っていた以上にクオリティが高いというか拾い物…

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(2011)

来週木曜日の6月9日にはファンによる毎年恒例の人気投票である選抜総選挙の結果開票が行われるわけですが、別にこれの結果によりメンバーの一年間の立ち位置が変わるわけではない。 あくまでもグループ22枚目のシングル曲のメンバーが歌う立ち位置が決まるだ…

『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』(2011)オーランド・ブルームは何処へ行った?

この作品が公開されるという広告をGW前くらいにはじめて見たのはコンビニで、しかも提供がディズニーだったので、てっきりディズニー・ランドのアトラクションがリニューアルしてお目見えするのだと直前まで勘違いしていました。 撮影は海岸でのシーンはハワ…

『プリンセス トヨトミ』(2011)荒唐無稽なストーリーとセンス溢れる映像感覚。

今日は休みが取れたので、大雨の影響がまだあってグズついてはいたものの、せっかくのお休みですので、家にいるのもどうかと思い、シリーズをすべて観てきたジョニー・デップの『パイレーツ・オブ・カリビアン生命の泉』を観に行きました。 とりあえず家から…

『アンストッパブル』(2010)題名は“止まらない”だが、止まっちゃいます…。

映画が始まり、画面上にデンゼル・ワシントンがゆったりと出てきて、どうやら彼が主役らしいという基本情報を理解した時点で、この乗り物系パニック映画のラストはハッピーエンドになることがすでに確定的事項になる。 『デジャヴ』でもそうでしたが、良心的…

『ブラック・スワン』(2011)ナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技。これに賭けた思いが伝わります!

ついにアカデミー主演女優賞を取ったナタリー・ポートマンがリュック・ベッソンの『レオン』(1994)にワカメちゃんやまるちゃんのようなヘア・スタイルでスクリーン・デビューしたのは彼女が11歳の時でした。 その後、『あなたのために』『フリー・ゾーン』…

『酔拳』(1978)ジャッキー&ユエン・シャオティエン共演です!懐かしい!楽しい!

ぼくらが住む日本には時代劇があり、アメリカには西部劇があるように、香港にはカンフー映画があります。カンフー映画がはじめて世界的な注目を浴びたのはブルース・リーが活躍していた時代でした。 『燃えよ!ドラゴン』『ドラゴン危機一髪』『死亡遊戯』な…

『リスボン特急』(1972)ジャン=ピエール・メルヴィルの遺作。ドロンとドヌーヴが素晴らしい。

『リスボン特急』はジャン=ピエール・メルヴィル監督の遺作となったフレンチ・ノワールの佳作のひとつです。傑作と書かなかったのは彼には他に『海の沈黙』『影の軍隊』『賭博師ボブ』などの傑作がいくつもあるからです。 ただ佳作とは言ってもレベルは高く…

『糧なき土地』(1932)衝撃的な作品を出し続けたブニュエルの三作目となるドキュメンタリー。

サイレント映画の全盛期からキャリアが始まり、常に問題作を世に送り出してきたスペインの巨匠、ルイス・ブニュエル監督作品で有名なのはサイレント時代の『アンダルシアの犬』、トーキー黎明期の『黄金時代』、そしてカラー作品の『昼顔』でしょうか。 これ…

『フィツカラルド』(1982)巨大な蒸気船を人力で山の頂上に運びあげる狂気。映画遺産です。

南米大陸を流れる大河、雄大なるアマゾン川をまるで『地獄の黙示録』のウィラード中尉のように、ただひたすらに遡ると、次にはとてつもなく深く険しいジャングルの密林を切り開き、そのまた頭上に高く聳える急斜面の山を越えた向こう岸に無尽蔵にあるゴム林…

『八岐之大蛇の逆襲』(1985)アマチュア時代の庵野秀明、押井守、樋口真嗣が揃った特撮映画!

DAICON FILMがガイナックスになる前、アマチュア時代の最後の作品になるのが『八岐之大蛇の逆襲』でした。残念ながら、リアルタイムでは見ていなかった作品で、最初にこの作品を意識したのは15年以上前で、まだ近所にも残っていた個人経営のレンタルビデオ屋…

『ギニーピッグ 悪魔の実験』(1985)悪名高いシリーズの第一作目。陰惨な映像です…。

もう20年以上も前になりますが、幼女連続殺人で世を騒がせた宮崎勤が逮捕される前までは普通に大手レンタル屋さんのホラー・コーナーに並んでいた、悪名高いギニーピッグ・シリーズの第一作品目になるのが『ギニーピッグ 悪魔の実験』です。 ストーリーなど…

『ジェット・ローラー・コースター』(1977)あまり知られていませんでしょうが、なつかしの作品です!

先週の日曜日、近所のレンタル屋さんのパニック映画コーナーでふと目にしたのがこの『ジェット・ローラー・コースター』のタイトルが印刷された背ラベルでした。 大型化が進む一方のレンタル屋さんの膨大なタイトルの中から、お目当ての作品をピン・ポイント…

『ライオン・キング』(1994)ジャングル大帝との類似点ばかりが騒がれましたが…。今は廃盤!

ディズニー作品『ライオン・キング』は日本が世界に誇る、偉大なるクリエーターである故・手塚治虫の名作『ジャングル大帝』に酷似していたため、当初はパクリ疑惑などのダークなイメージがあり、興味本位なマスコミでかなり叩かれてました。ニュース等でも…

『悪霊島』(1981)覚えているシーンは三つ。ビートルズ、犬がくわえた手、おしまさんの自慰!

最初にこの映画を観たのは小学校6年生のときでした。CMでのキャッチ・コピー「鵺の鳴く夜はおそろしい…。」がかなりのインパクトがあり、角川宣伝戦略にまんまと乗せられて、近所の映画館まで行きました。 横溝正史原作映画では『犬神家の人々』『八つ墓村』…

『ブレインデッド』(1992)あのピーター・ジャクソンが撮ったゾンビ映画!視聴困難!

ニュージーランド生まれのピーター・ジャクソン監督の代表的な作品を一本挙げるように言われると、多くの人たちが思い出すのは三本に渡る一大サーガであるロード・オブ・ザ・リングのシリーズであり、リメイク版『キング・コング』のような3時間を超える大作…

『DAICONFILM版 帰ってきたウルトラマン』(1983)アマチュア時代の庵野秀明の才能!

ふつう『帰ってきたウルトラマン』と言われれば、誰もが思い出すのは円谷プロ製作の特撮シリーズでしょう。しかしぼくが今回取り上げるのはDAICON FILM、つまりヱヴァンゲリヲンが大当たりした庵野秀明が仕切るガイナックスの前進となるこのプロダクションが…

『Mishima:A Life in Four Chapters』(1985)封印作品だが…。

わが国では未公開だった今作品でしたが、海外での公開年度が1985年ということもあり、邦画ファンにとって今となっては鬼籍に入った方やテレビで見かけなくなった懐かしい人々も多いので、まずは出演していた俳優陣の豪華さから見ていきたい。 緒形拳(三島由…