映画(ア行)
最近どうもエロ映画ばかりになってしまい申し訳ございませんが、映画が発展するために大きな動員力を持っていたのは暴力及び性描写の強めの作品であることは間違いない。大っぴらには公開されていないが、ブルー・フィルムの歴史はヨーロッパでもアメリカで…
1980年代、高校生の夏、ぼくらの街にようやくTSUTAYAがやってきました。二泊三日で500円という価格は当時は破格の安さで、学校帰りにしょっちゅうみんなで押し掛けました。 もちろん学生服を着たままでエロビデオ・コーナーには行けるはずもなく、ホラーやち…
『ある勇気の物語! 孤独のマラソンランナー』という映画を知っている人はどれくらいいるだろうか。それは名作『長距離ランナーの孤独』ではありません。優勝間際に走ることをやめて、反抗心を表したあの作品とは違い、こちらはアメリカ作品らしく、ハッピー…
ぼくが中1の冬に『ランボー』が大ヒットしてからというもの、あれもこれもとベトナム帰還兵モノが一大流行になっていた1980年代中盤から後半。 その数年前の70年代後半から『ディア・ハンター』『地獄の黙示録』『ローリング・サンダー』などベトナム戦争を…
良い映画とはどんな映画だろうか。楽しい映画、興奮する映画、感動する映画、時間を忘れる映画、何度も見たくなる映画などなど数え上げれば切りがないほどに映画ファン各々でこだわりがあるのでどれが一番か決めるのはかなり難しい。 個人的にはストーリーだ…
ウィネベーゴ・マン(WINNEBAGO MAN)?なんのこっちゃ、よく分からないという方がほとんどでしょうが、今回の記事に選んだのはYouTubeで圧倒的な再生回数を誇る、伝説的な投稿ビデオについてのドキュメンタリー映画です。 アメリカにはキャンピング・カーを売…
『相棒シリーズ XDAY』の公開によって、いつの間にか相棒シリーズの映画化作品が四本目となりました。テレビドラマで見る相棒シリーズは毎週楽しみにしているのですが、どうも劇場作品になったときの出来にはあまり満足できない状態が続いていました。 テレ…
ビデオが届いてから、じっくりとパッケージを見るとそこには大陸書房の文字が印刷されていました。80年代後半から90年代初めまで、メジャーとは言い難いような聞いたことのないタイトルの映画や格安AV、そしてレアでマニアックな書籍等を取り扱っていたイメ…
最初にこの映画を見たのはたしか13歳の中学生のときでした。その後、レンタルビデオを借りてきて、二十代までの若い頃に何度も見た『生きる』は確かに良い映画でしたが、どこか共感できない部分がありました。 たぶんずっと後ろ向きに生きてきて、煮え切らな…
『安重根と伊藤博文』という映画はかなり前から気になっていた作品のひとつでしたが、なかなか見る機会に恵まれないまま今日に至っていました。 製作がどこの映画会社なのかすら知りませんでしたし、誰が出ているのかも見当もつきませんでしたが、漠然とテロ…
武田鉄矢主演の『思えば遠くへ来たもんだ』は現在DVD化されていません。そのためネット・オークションでは大昔のVHSテープが7000円位で取引されています。 主演が武田鉄矢で、彼の周りを固めるのはあべ静江、熊谷真実、乙羽信子、山本圭、植木等、山谷初男、…
今日は全身の疲労をケアするために知り合いがやっているリンパ・マッサージを受けました。もう何回もやってもらっているのですが、全身やってもらうともれなくどこもかなり痛い。 指がツボやリンパの流れが滞る場所に来るとヒーヒー言わされます。しかしここ…
つい先日記事にした『夢売るふたり』を観た後に一時間ほど余裕があったのでランチを食べてから、その日に続けてもう一本、『踊る大捜査線FINAL』にも足を運びました。 前作『踊る大捜査線THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』の出来があまりにも期待外れだった…
ビートルズの名曲『レット・イット・ビー』『ゲット・バック』が主人公の故・古尾谷雅人の意志を表す重要なモチーフとして機能していた角川映画が『悪霊島』でした。横溝正史作品を売りにしていた当時の角川書店、つまり角川春樹の戦略は大いに当たり、80年…
『ウィラード』について話すには『ベン』のことも触れねばならないでしょう。『ベン』といえば、なんといってもマイケル・ジャクソンです。晩年はまるでウィラードのような奇行がメディアを賑わし、古くからのファンを心配させていましたが、マイケル・ジャ…
この『オー!ゴッド』もまた最初に見たのは東京12チャンネルで、ユニクロから出てきたようにカジュアルな服装(野球帽を被っている!)の神様がなんとも素晴らしい。 御爺ちゃんの神様、ジョージ・バーンズの声をアテていたのは磯野波平(永井一郎)でした。聞…
テレビ朝日の看板ドラマ・シリーズのひとつに水谷豊主演の『相棒』があります。2000年と2001年にパイロット版的な単発ドラマが3本製作されたあと、2002年に本格的にシーズン1がスタートしてから、すでに10年以上が経っています。 『相棒』というタイトルが表…
ジャーマン・ニュー・シネマという大きな波を世界中の映画ファンに知らしめた、記念すべきというよりも見ておくべき作品のひとつがヴェルナー・ヘルツォーク監督初期の代表作となった『アギーレ・神の怒り』です。 この映画でいう“神”というのはイエス・キリ…
牧口雄二という名前を知っている映画ファンはそれほど多くないでしょう。彼は東映に所属していた職人監督のひとりで、低予算かつ下劣な見世物映画、当時としては普通だった、興行のメインではない二本立てや三本立ての添え物作品を任されていました。 我が国…
日本もアメリカも大企業のお偉方の最大の関心事は自分の任期中の株主総会を上手くやり過ごすことです。そのために必要なのは売上・利益・顧客数などが前年度より純増していくことか、メーカーならば新技術の実用化が肝要になります。 この4点セットをクリア…
短編であろうと長編であろうと、すべての映画には上映時間という縛りがあり、良い映画は時間を忘れさせてくれて、その作品世界に没頭させる力を持っている。 一方で普通の映画や出来の悪い映画には不必要な会話やシーンが少なからず存在し、観ている者をイラ…
今年、映画館での二本目。邦画大人気シリーズの第三弾で、前二作ではまだ可愛らしかった須賀くんをはじめとする子役たちの現実的な成長等もあり、おそらくはシリーズ最終話、もしくは区切りとしての位置付けで製作されたのがこの作品のようにも見えます。 今…
映画評などを読んでいると、よく「この映画はB級作品だ!」とか「こりゃ、最低のZ級だ!」とか書かれているのを目にすることがある。いったい彼らの言う“B級”“C級”“Z級”とかの定義はどこからきているのだろうか。 そもそもA級作品とは文芸映画、B級は娯楽映…
『IT CAME FROM OUTER SPACE』は海外では有名なのに現在まで、わが国では未だに商品化されていない幻のSF映画です。邦題は『それは外宇宙から来た』という直球な付け方です。あまり知られてはいませんが、スティーブン・スピルバーグ監督の『未知との遭遇』…
原題は『IT』。スティーブン・キングにも同名タイトルの小説がありました。なんとも意味深で、変わったタイトルです。しかも邦題が『あれ』ときました。 冒頭で「あれ」とは何かという説明が入ります。心の底から染み出る美しさと性的な魅力のことで、男は女…
映画だけではなく、文学、絵画、音楽となんでもそうなのでしょうが、芸術の諸分野では発表されたその当時にはそれほど話題にもならなかった作品が長い年月を経過してから、その作品の真価が認められ、重要な意味を持つようになることがよくあります。 当時の…
アラン・ドロン出演のラヴ・ストーリー&サイコ・スリラーで、この作品での彼のクレジットは一番目ではありますが、主役として物語を牽引しているわけではなく、どちらかというとミレーユ・ダルクを支える助演でした。 若い頃に脚光を浴びた二枚目スターが年…
ミレニアムや2000年問題、そしてノストラダムスの大予言に沸いた世紀末後の2000年に公開され、大人気だった前作『X-MEN』に引き続き、3年後の2003年に公開されたのがこの『X-MEN 2』でした。 前回の作品『X-MEN』では白人と黒人の間の差別を解消し、生きる権…
ここ一週間で過去作品シリーズとなる4本のDVDを近所のTSUTAYAで借りまくり、仕事の合間を縫い、なんとか短期間ですべて見終えてから、休日に劇場まで観に行ったのが『X-MEN ファースト・ジェネレーション』でした。 10年来の長年のファンがこれを観たら、あ…
アメリカの人気コミックを元に製作されたということを聞かされていたので、どうせメイド・イン・USAの中身がなくて筋肉質でデリカシーのない、家族向けか、十代のバカップル向けにぴったりな時間潰し用の下らない映画だと思っていました。 そのため、何度か…